1日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前週末比604円22銭(1.50%)安の3万9765円22銭だった。取引時間中の4万円割れは3月19日以来。
朝方に日経平均が高く始まったものの、寄り後は急速に値を崩す展開を強いられた。前週末の欧米株市場がグッドフライデーに伴う休場だったことで手掛かり材料に事欠くなか、積極的な買いが入りづらく、一方で機関投資家の益出しとみられる大口の売り圧力が表面化する格好となった。日経平均株価はフシ目の4万円大台を割り込み、下げ幅も前引け時点で600円を超える荒れ模様の地合いとなっている。
日本株は年初から急伸したことで機関投資家の日本株比率が上昇しており、アロケーション(資産配分)の見直しに伴う利益確定売りが優勢だった。前週末は聖金曜日で米国の株式市場が休場で手かがり材料難だったことも買いを手控えさせた。業種別では石油、輸送用機器、銀行などの下げが目立った。
朝方は円安・ドル高基調が続いていることや日本株の先高観を背景に上げ幅が300円を超す場面もあったが、続かなかった。市場関係者は目先についても「なにか特段の悪材料があるわけではないが、機関投資家による期初の益出しが多くなる」と指摘した。
午後の東京株式市場は商いが減少する可能性はあるが、大型株を中心に押し目を狙う動きを期待したいところ。売られすぎ感がやや強いことから、後場は下げ幅縮小の展開を想定したい。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは52.15ポイント(1.88%)安の2716.47だった。JPXプライム150指数は反落し15.25ポイント(1.27%)安の1186.03で終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆4592億円、売買高は10億524万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1332。値上がりは290、横ばいは30だった。
業種別株価指数は33業種すべて下落し、石油・石炭製品、輸送用機器、銀行業、鉱業、その他金融業などの下落率が大きかった。
個別ではレーザーテック、ディスコ、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体製造装置関連が売られたほか、三菱重工業が安く、トヨタ自動車も軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも下値を探る展開に。豊田自動織機が急落、KLab、参天製薬なども大幅安。住友不が下げた。
半面、三井E&Sが底堅さを発揮、楽天グループが逆行高。ダイキン工業も買いが優勢だった。ファナックやオムロン、花王は上げた。Orchestra Holdingsが値を飛ばし、カシオ計算機、シチズン時計の上げ足も目立つ。
