60円安と小幅続落、利益確定売り優勢

11日午前の日経平均株価は続落し、前日比60円14銭(0.21%)安の2万9062円04銭で前場を終えた。
 
きょう前場は強弱観対立のなかも、やや利益確定の動きが優勢となり日経平均はマイナス圏で着地、2万9000円トビ台に水準を切り下げた。前日の欧州株市場がほぼ全面安に売られたほか、米国株市場でもNYダウが朝高後に値を崩し3日続落となったことで、これを嫌気する形で軟調な地合いとなった。外国為替市場でドル安・円高に振れていることも買い手控え要因となっている。
 
ただ、個別では決算発表を絡め人気化する銘柄も多く、値幅制限いっぱいに買われる銘柄も相次いでいる。
また、米ハイテク株高を受け半導体関連株などに買いが入り、下値は限定的だった。
 
前日に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)はほぼ市場予想通りだったが、上振れ警戒強かったため米長期金利が低下し円高・ドル安が進行した。東京市場では円高を嫌気して輸出関連株の一角に売りが出た。
 
一方、米長期金利の低下で前日のナスダック総合株価指数や米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇した。半導体関連など電機株の一角には買いが入り、日経平均は上昇に転じる場面もあった。
 
米債務上限問題を巡る不透明感もあり利益確定売りが優勢だったが、先高観は依然強く下げ幅は限定的だった」と話す。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。午前終値は前日比6.31ポイント(0.30%)安の2079.60だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4791億円、売買高は6億3591万株だった。東証プライム市場の値下がり銘柄数は1053、値上がりは698、変わらずは81だった。

 


 
 
業種別株価指数(33業種)では非鉄金属、海運業、倉庫・運輸関連業の下落が目立った。上昇は石油・石炭製品、鉱業、サービス業など。
 
 
個別では、花王が安く、三菱重工業も軟調、任天堂も売り優勢となった。協和キリン、住友金属鉱山が大幅安。ソフトバンクグループ、花王、エーザイ、ホンダも値を下げた。アジアパイルホールディングスが急落、セレスも大幅安となっている。
 
半面、レーザーテックがしっかり、東京エレクトロンもやや買いが優勢。富士フイルムホールディングス、ヤマトHD、東急不HDが上昇した。楽天グループも買いを集めた。OATアグリオ、じげん、ミツバ、スペースなどがストップ高に買われた。

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