3日前場の日経平均株価は前日比6円20銭安の2万1805円73銭、東証株価指数(TOPIX)は1.59ポイント高の1696.88と、ともに前日の終値を挟んだ小幅な値動きだった。
前日のアジア市場から始まった株安連鎖に米国市場でいったん歯止めがかかり、3日午前の東京株式市場は買い戻しが先行して始まった。
日経平均株価は一時前日比100円を超える値上がりとなり、自律反発機運を高める場面もあった。
午前の外国為替市場で円相場が一時1ドル=111円台前半の円安水準を付け、短期視点で取引する投資家から買い戻しが入った。
その後、前日終値近辺に引き戻すなど方向感の定まらない展開となった。米中貿易問題などへの警戒感は根強く、投資家心理が不安定化した。
日経平均は下値支持線として意識された75日移動平均線を前日に下抜けた。また、同線は右肩下がりに転じるなど、先行きを警戒させる形状になりつつある。
米中貿易問題の行方が見極め切れない状態では、「買いが続かない」と、市場関係者からは弱気の声が上がっていた。
業種別株価指数(33業種)は、非鉄金属、海運業、精密機器の下落が目立った。上昇は、石油・石炭製品、鉱業、空運業など。
東証1部の出来高は6億5318万株、売買代金は1兆343億円。騰落銘柄数は値上がり746銘柄、値下がり1242銘柄、変わらず107銘柄。
個別では任天堂が堅調、ファーストリテイリングも買い優勢。ソフトバンクグループがしっかり、キーエンスも買われた。ミネベアとカシオの上昇が目立ったミサワが一時ストップ高に買われ、ファンケルが上昇。メンバーズも大きく買われた。アイスタイル、日本M&Aセンターなども高い。
半面、古河電や住友鉱、三井金の下落率が大きかった。東京エレクトロンが軟調、キヤノンも売りに押された。ダイキン、テルモが売られた。大同工業が急落、テクマトリックス<3762>、Gunosyも大幅下落した。ソラスト、LIFULLも安い。
東証2部株価指数は前日比1.60ポイント高の7250.78ポイントと反発した。
出来高5687万株。値上がり銘柄数は189、値下がり銘柄数は233となった。
個別では、あじかん、サトウ食品工業が年初来高値を更新。アイケイ、大興電子通信、プロパティエージェント、大和重工、小島鉄工所が買われた。
一方、安川情報システム、アウンコンサルティング、アスモ、新内外綿、サンコーテクノなど28銘柄が年初来安値を更新。PALTEK、東京自働機械製作所、アオイ電子、リテールパートナーズ、キクカワエンタープライズが売られた。
