595円安と大幅反落、先物主導で下げ加速

19日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比595円26銭(1.86%)安の3万1446円99銭だった。
きょう前場は主力株をはじめリスク回避ムード一色の展開となった。先物主導で日経平均は急落を余儀なくされている。前日の米国株市場では米長期金利が16年ぶりの高い水準に上昇したことを受け、NYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が大きく下げており、東京株式市場でも投資家のセンチメントが悪化した。外国為替市場ではドル高・円安水準で推移しているものの、輸出セクターなどに株価下支え効果はみられない。中国や香港などアジア株市場もほぼ全面安商状で、全般見送りムードを助長している。プライム上場銘柄の約8割が下落している。
 
米長期金利が4.9%台と約16年ぶりの水準まで上げ、18日の米株式市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が大幅に下げた。日経平均への寄与度が大きい東エレクやアドテストなど半導体関連株に売りが波及し、指数を押し下げた。中国・上海や香港株式相場が下落して始まると、海外の短期筋などが株価指数先物への売りの勢いを強めた。
 
一方、インバウンド(訪日外国人)関連の一角が買われた。日本政府観光局(JNTO)が18日発表した9月の訪日客数は新型コロナウイルス流行前の水準をほぼ回復した。三越伊勢丹やH2Oリテイなど百貨店株、JR東日本やJR西日本など鉄道株が底堅く推移した。円安基調を受け、輸出関連株が下支えされる場面もあった。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆6085億円、売買高は6億714万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1457。値上がりは332、横ばいは47銘柄だった。

 


 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、空運業、卸売業、機械などが下落。上昇は、パルプ・紙、陸運業。
 
個別では、きょうも群を抜く売買代金をこなしているレーザーテックだが株価は軟調、東京エレクトロン、ソシオネクストなど売買代金上位の半導体主力株も大きく値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが売られ、三菱商事も安い。ファーストリテイリング、三菱自や第一三共、安川電が下落した。エンプラスが大幅安、ツバキ・ナカシマの下げも目立っている。
 
半面、花王、キヤノン、任天堂、ヤマトHDがしっかり、TOWAも頑強。カナデンが大幅高、ヴィア・ホールディングス、IDOM、北の達人コーポレーションなども物色人気となっている。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次