580円高と続伸、日銀緩和姿勢を好感

 
20日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比580円02銭(1.75%)高の3万3799円41銭だった。
 
きょう前場はリスクオンの流れが加速した。空売り買い戻しの動きを誘発し、先物主導で日経平均は大幅高となり、7月3日につけた年初来高値3万3753円を前引け時点では上回っている。前日の米国株市場でNYダウの最高値更新が続いたほか、外国為替市場で円安方向に振れていることも追い風となった。前日の日銀金融政策決定会合の結果と植田日銀総裁の記者会見を受けて、マイナス金利解除への思惑が後退した。
売り方の損失覚悟の買い戻しを巻き込み、上げ幅は一時600円を超えた。
 
前日の米株式市場でNYダウ工業株30種平均が過去最高値を更新するなど主要株価指数は上昇した。2024年の早期利下げ観測が支えで、米株高をきっかけに東京株式市場でも日本株への見直し買いが優勢になった。
 
日銀は前日まで開いた金融政策決定会合で金融緩和の維持を決めた。植田和男総裁が会合後の記者会見で早期の政策修正に踏み込んだ発言をしなかったことは投資家心理の改善につながった。午前の中ごろから日経平均は上げ幅を拡大した。
 
為替市場では、ドル・円は144円台を挟んでのもみ合いとなっている。後場の東京市場は、指数インパクトが大きい東エレクが上昇に転じ、ドル・円が円安に進めば、日経平均の年初来高値更新の可能性は十分あろう。米国株指数が史上最高値を更新していることを考慮すると、今後、日本株の出遅れ感が意識されると想定。来週の配当・優待の権利取りを意識した取引も期待できることから、幅広い銘柄が買われる地合いとなりそうだ。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は続伸。前引けは25.24ポイント(1.08%)高の2359.05だった。JPXプライム150指数は続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆964億円、売買高は7億8657万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1184と全体の7割を占めた。値下がりは425、横ばいは51だった。
 
業種別株価指数(33業種)では機械、化学、証券・商品先物取引業の上昇が目立った。下落は電気・ガス業、倉庫・運輸関連業の2業種だった。
 
個別では、川崎汽船が値を飛ばし、ファーストリテイリングも大きく買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも朝安後に切り返した。信越化学工業も高い。三菱重工業も買いを集めた。クラボウ、ユニオンツール、TOPPANホールディングスが大幅高だった。
半面、東京電力ホールディングスが冴えず、ロームも売りに押された。関西電力は大きく値を下げた。パルグループホールディングス、楽天銀行が大幅安となった。デンソーや富士通はさえない。

 

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