57円高と小幅高、米経済改善期待で

12日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比57円31銭高の2万8127円82銭だった。東証株価指数(TOPIX)は4.13ポイント高の1958.21と、ともに小幅高で午前の取引を終えた。
前日の米株式市場では、米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の早期縮小観測が後退したことを手掛かりにNYダウ工業株30種平均が最高値を更新した。
東京株式市場でも投資家が運用リスクをとる動きが優勢だった。上げ幅が200円を超える場面があったが、上昇が目立つ銘柄には戻り待ちや利益確定の売りが出やすく、次第に伸び悩んだ。
新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、経済活動への影響を警戒した利益確定売りも出ているほか、あすがオプションSQ算出日ということもあって、買い一巡後は日経平均も伸び悩んだ。
 
このところ上昇が続いていたことで、割高感が出てきた銘柄には利益確定の売りも出やすかった。東エレクやアドテストといった値がさの半導体関連銘柄の一部が下げたことも相場の重荷となった。
 
市場では「海外投資家が夏季休暇入りしているとみられることから、全体相場の方向感は乏しく、しばらくは個別株物色が優位な状況が続きそうだ」との声が聞かれた。
 
証1部の出来高は5億3444万株、売買代金は1兆2534億円。騰落銘柄数は値上がり1160銘柄、値下がり881銘柄、変わらず144銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は海運業、鉱業、非鉄金属などが上昇。下落は空運業、精密機器、陸運業など。
 
個別では、売買代金トップの日本郵船が上昇、商船三井、川崎汽船など海運大手が揃って高い。SMCが大幅高、昭電工や東海カ、電通グループ、第一三共、ネクソンも買われた。野村マイクロ・サイエンスはストップ高、国際紙パルプ商事は値上がり率トップに買われた。
 
半面、任天堂が安く、東京エレクトロンも軟調。SUMCO、楽天グループ、オリンパスやサイバーも値を下げた。グレイステクノロジーがストップ安となり、セレスも急落した。
 
東証2部株価指数は前日比21.90ポイント高の7672.47ポイントと4日続伸した。
出来高は1億0133万株。値上がり銘柄数は202、値下がり銘柄数は159となった。
 
個別では、兵機海運が一時ストップ高と値を飛ばした。まんだらけ、コメ兵ホールディングス、バイク王&カンパニー、神鋼環境ソリューション、シャルレなど6銘柄は年初来高値を更新。栗林商船、松尾電機、小池酸素工業、大丸エナウィン、STIフードホールディングスが買われた。
 
一方、ソケッツ、テクノマセマティカル、北越メタル、JFEコンテイナー、木村工機など6銘柄が年初来安値を更新。ウイルテック、ヨネックス、SECカーボン、那須電機鉄工、ラオックスが売られた。

 

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