553円高と続伸、半導体関連に買い

 
26日午前の日経平均株価は3日続伸し、前日比553円24銭(1.41%)高の3万9726円39銭と午前の高値で終えた。
 
きょう前場は買い優勢で始まった後、朝方はプラス圏でもみ合ったが、前場中盤を境に先物主導で日経平均は急速に上値を伸ばす展開となった。日経平均は550円強の上昇で3万9700円台まで水準を切り上げ、前場は高値引けとなっている。前日の米国株市場でエヌビディア<NVDA>をはじめ半導体関連株が大きく買い戻されたことを受け、東京市場でもその流れに乗る形でリスクオンに染まった。ハイテク株のほか、医薬品などのディフェンシブストックや銀行株なども買いを集め、外需・内需を問わず物色が広がった。
 
25日の米株式市場でナスダック総合株価指数が1.26%高、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.78%高で終えた。前日までの3日続落で13%近く下げていたエヌビディアは6%強上昇する大幅高となり、投資家心理が上向いた。
 
市場関係者は、「米長期金利の落ち着きや足元の円安基調から企業業績の上方修正期待が改めて高まってきた」と話す。同時にきょうの上昇に対しては「株価が下がらないことで株価指数先物の売り方が買い戻していることも影響している」との見方を示した。
 
半面、前日まで上昇が目立ったトヨタや日本製鉄など時価総額の大きいバリュー(割安)株の一角は利益確定売りに押された。
 
日本株買いの主体が見えにくい状況ではあるが、JPX総研による「TOPIX改革第二弾」を材料視した買いとの声はある。前場のプライム市場の売買代金が2兆円にも届いていない一方、TOPIXコア30銘柄がやや買われていることから外国人投資家の可能性はあろう。仮に外国人投資家であれば、日経平均は直近上値の39400円水準を上回ったことも影響し、後場一段高の地合いも期待できよう。

 


 
東証株価指数(TOPIX)は続伸し前引けは17.76ポイント(0.64%)高の2805.13だった。JPXプライム150指数も続伸し、11.39ポイント(0.93%)高の1236.14で前場を終えた。JPX日経インデックス400は一時、過去最高値を上回った。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9299億円、売買高は7億1128万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1037。値下がりは537、横ばいは71だった。
 
業種別では、電気機器、医薬品、精密機器、サービス業、非鉄金属などが上昇した一方、石油・石炭製品、水産・農林業、鉄鋼、海運業、輸送用機器などが下落した。
 
 
個別では、日立が連日で上場来高値を更新。売買代金トップのディスコが大幅高に買われたほか、売買代金2位のレーザーテック、同3位のアドバンテスト、同5位の東京エレクトロンなど時価総額上位の半導体主力銘柄に物色の矛先が向いた。ソフトバンクグループ(SBG)が堅調、ソニーグループ、第一三共、リクルート、伊藤忠が買われた。人員削減報道があった住友ファーマが商いを膨らませ急騰、サワイグループホールディングスも値を飛ばした。大成建設、大林組は一部証券会社のレポートが材料視されて買われた。
 
半面、トヨタ自動車、マツダなど自動車関連が冴えず、ソシオネクストも売り物に押された。三菱商事も軟調な値動き。KDDIとニトリHDが下落した。ブックオフグループホールディングスが急落となり、スギホールディングスも大幅安。アイモバイルの下げも目立つ。
資源価格がさえないことからENEOSホールディングス、出光興産が売られた。また、国内証券会社のレポートで「短期はボックス圏」と指摘されたことから、日本郵船、商船三井など海運セクターもややさえない。

 

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