55円安と連休前に利益確定

 
22日午前の日経平均株価は反落し、前引けは前日比55円47銭安の2万2828円75銭だった。
 
前日のNYダウが高かったものの後半失速し、ナスダック総合指数が反落するなど軟調で、リスクオンのムードには乏しい。国内外で新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が拭えないなか、4連休を前にした東京株式市場でも買い手控えムードが強いこのところ上昇が目立った銘柄に利益確定目的の売りが優勢になった。半導体関連銘柄に売りが出た。投資指標面で割高な成長期待の高い銘柄にも売りが目立った。ただ、出遅れていた一部の景気敏感株には買い戻しが入り、相場を支えた。
 
東京都の小池百合子知事は22日、記者団に同日の都内の新型コロナウイルス新規感染者数が「確定値ではないが230~240人程度と聞いている」と語った。感染拡大が続いていることへの警戒感も買い控えの雰囲気を強めた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は下落した。
 
市場では、21日の欧米市場では、欧州連合(EU)が臨時首脳会議で新型コロナウイルスの感染による危機に対応する経済再建策について合意したことが投資家心理を上向かせる材料の一つになった。しかし、「日本時間の前日午前に観測報道が出ていたため、織り込み済みだった」という。相場全体を動かす材料もないため、後場も日経平均の値幅は広がらないかもしれない。
また、「4連休中に予定される米IT大手の決算内容次第で連休明け後に相場の方向感が変わる可能性があり、利益確定売りが出やすい」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9231億円と1兆円を下回った。売買高は5億3582万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1300、値上がりは758、変わらずは109銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、医薬品、陸運業、精密機器などが下落した。鉱業、石油・石炭製品、ゴム製品などは上昇。
 
個別銘柄は、ファーストリテが売られ、ソニー、アドバンテスが軟調で第一三共、中外薬、武田、テルモ、安川電が下落した。トレンド、レーザーテック、JR東日本が安い。
 
一方、国際石開帝石、出光興産やニコン、ソフトバンクG、みずほFG、エムスリーが上げた。住友電やトヨタ、三菱自、マツダが買われた。2020年4~6月期の連結決算で営業利益が市場予想を上回った日電産は大幅に上昇した。
 
東証2部株価指数は前日比61.96ポイント高の6574.79ポイントと続伸した。
出来高7934万株。値上がり銘柄数は190、値下がり銘柄数は182となった。
 
個別では、MCJ、大同信号、日本フェンオールが年初来高値を更新。クレアホールディングス、NCS&A、加地テック、テクノスマート、ウェルス・マネジメントが買われた。
 
一方、サイバーステップ、那須電機鉄工、アドテック プラズマ テクノロジー、フレンドリーが年初来安値を更新。日本精機、ツインバード工業、サイオス、ぷらっとホーム、理研コランダムが売られた。

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