55円安と小幅続落、米株安が重荷

21日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比55円37銭(0.21%)安の2万6951円59銭だった。
 
前日の米株式市場で主要株価指数が下落し、投資家心理が弱気に傾いた。日経平均の下げ幅は100円を超える場面があった。一方、半導体関連には買いが入り、相場を支えた。
20日のNYダウ工業株30種平均やナスダック総合株価指数が下落した。米国時間20日夕に2022年7~9月期決算を発表した写真・動画共有アプリのスナップは売上高が市場予想を下回り、時間外取引で株価水準を大きく切り下げた。日本時間21日の取引で米株価指数先物が軟調に推移した点も投資家心理の重荷になった。
 
東京株式市場も上値の重い展開で日経平均株価は2万7000円を割り込んで推移している。空運や鉄道などインバウンド関連株も利益確定売りが優勢となっている。その一方、半導体関連株などはしっかり。
 
一方、20日に2022年4~12月期が増益になるとの見通しを発表したディスコが大幅に上昇した。他の半導体関連株に買いが波及し、東エレクやアドテストも上昇。市場では「短期志向のヘッジファンドなどが半導体関連の一角を買い戻す動きがあった」との声が聞かれた。
 
外国為替市場で円相場は1ドル=150円台前半で推移したが、自動車株は小安く推移した。相場全体でも円安・ドル高の影響は限定的だった。
 
市場からは「上も下もガチガチの感じだ。上には複数の移動平均線が走り、手が出しづらいが、日経平均2万7000円割れでは押し目買いが入ってくる。いずれにしろ、来週から始まる決算を前に動きづらい」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)も小幅に続落した。午前の終値は前日比6.97ポイント(0.37%)安の1888.44だった。
 
 


前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3039億円、売買高は5億661万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1205と、全体の6割超だった。値上がりは537、変わらずは93銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は陸運業、倉庫・運輸関連業、空運業、医薬品などが下落。上昇は石油・石炭製品、電気機器など。
 
 
個別銘柄では、ソフトバンクグループやファーストリテイリングが安く、トヨタ自動車やソニーグループが値を下げた。日本航空やJR東日本、JR東海など陸運株の下げが目立った、オリエンタルランドも軟調だった。塩野義や第一三共も安い。
 
半面、好調な決算を受けディスコが値を飛ばしたほか、レーザーテックや東京エレクトロンが高い。シャープ、三菱電、メルカリやキーエンスも値を上げた。

 

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