546円安と続落、米金融引き締めと中国経済に警戒

 
7日午前の日経平均株価は続落し、前日比546円96銭(2.00%)安の2万6803円34銭となった。
 
きょう前場はリスク回避の売りが加速する展開となった。前日の欧州株市場がほぼ全面安の展開となったほか、米国でも米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めるとの観測から投資家がリスク回避の姿勢を強めた。長期金利上昇を嫌気してハイテク株への売り圧力が強まり、ナスダック総合株価指数が2%を超える下げとなった。
 
これを受けて東京株式市場でも主力株中心に大きく下値を探る展開を強いられている。中国や香港などアジア株安も市場センチメントの悪化につながった。
 
中国では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため上海での都市封鎖が続いている。中国経済の減速への懸念に加えて、自動車や電機など主力製造業の生産活動を下押しすることへの警戒も強かった。
 
日本が新しい年度に入ったことで、国内機関投資家の一部が運用資産のリバランス(配分の見直し)を目的に売りを出していたとの見方があった。売り一巡後は2万6800円台前半の安値圏で推移した。
 
市場では「朝方の株価指数先物への仕掛け的な売りで、相場が方向づけられてしまった格好で、あす8日の4月SQ(特別清算指数)値の算出を前に、買い手控えにつながったようだ」との声が聞かれた。
 


東証株価指数(TOPIX)も続落した。午前終値は前日比38.50ポイント(2.00%)安の1884.41だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3588億円、売買高は5億6948万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1727と、全体の約9割を占めた。値上がりは101、変わらずは11だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、電気機器、非鉄金属などが幅広く下落。上昇は医薬品のみ。
 
 
個別ではレーザーテックが大幅安、アドテストや東エレクといった半導体関連の下げも目立った。ソニーグループ、キーエンスが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも値を下げた。ファーマフーズが急落、共立メンテナンスも大幅安。ホンダや日立、住友鉱が下落した。
 
半面、武田薬品工業がしっかり、任天堂も頑強な値動き。セブン&アイ・ホールディングスも堅調。ピアラの急騰が続いているほか、ベルシステム24ホールディングスも大幅高。アステラス、JTは高かった。

 

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