54円高と続落 米ハイテク株安が重荷

 
27日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比54円60銭(0.14%)安の3万8055円62銭だった。
きょう前場の東京株式市場は模様眺めムードの強いなか、日経平均株価は前日終値をはさんだ狭いゾーンでもみ合う展開となった。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が高安まちまちの展開となり、東京株式市場でも方向感のつかみにくい地合いとなっている。米半導体大手エヌビディアの5〜7月期の決算発表を28日に控え、持ち高調整などの売りが出た。東京株式市場の東エレクやアドテストなどに売りが波及した。
目先上値は重いものの、下値では押し目買いの動きが活発で底堅い動きとなったが、結局小幅マイナス圏で着地している。なお、TOPIXの方は小幅ながら上昇して前場の取引を終えた。半導体主力株が売られたが、中小型株の物色が顕著で値上がり銘柄数は全体の75%を占めている。
 
日経平均の下値は堅かった。米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ開始の思惑で進んでいた円高・ドル安が一服。27日は1ドル=144円台後半と、前日夕に比べ円安・ドル高になり、トヨタやホンダ、スズキといった自動車など主力の輸出関連株に買いが入った。
 
様子見ムードが強いことから、午後の日経平均も前場同様、3万8000円水準でのもみ合いとなりそうだ。8月決算銘柄もしくは2月決算銘柄の中間配当狙いの買いが権利取り最終売買日の明日28日まで入る可能性はあるが、指数等への影響は限定的。為替の円高進行が一服していることで、市場はエヌビディア決算発表待ち一色となりそうだ。

 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは8.43ポイント(0.32%)高の2669.84だった。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆5505億円、売買高は6億7281万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は378。値上がりは1230、横ばいは37だった。
 
 
業種別では、その他製品、電気機器、繊維製品、サービス業、空運業などが下落した一方、鉱業、パルプ・紙、保険業、鉄鋼、海運業、輸送用機器などが上昇した。
 
個別では売買代金首位のレーザーテックが大きく売られたほか、同2位のディスコ、同3位の東京エレクトロン、アドバンテスト、スクリーンHDなど半導体製造装置大手が揃って下落、ソフトバンクグループ(SBG)も軟調な推移となった。日立製作所も値を下げた。リクルートホールディングスが売りに押され、ミガロホールディングスは大幅安。住友ファーマ、アルプスアルパインなどが下落した。
 
半面、国内証券会社のポジティブなレポートが材料視されて横河電機が買われたほか、三井E&Sは商いを膨らませ大幅高、三菱重工業、商船三井なども堅調。日鉄ソリューションズが急騰、北越コーポレーションも値を飛ばした。ジェイテクトがじりじりと上げ幅を拡大。このほか、ニッスイ、丸井グループ、日揮ホールディングス、クレディセゾン、あおぞら銀行などが上昇した。

 

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