10日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比52円55銭安の2万2476円74銭だった。
前場の東京株式市場では、日経平均株価は前日終値を挟んで推移した。しかし、東証株価指数(TOPIX)はマイナス圏にとどまり、東証1部全体としては弱含みだった。
前日の米国市場でハイテク株の比重が大きいナスダック総合指数が史上最高値を更新し、東京市場では半導体関連株にまとまった買いが入った。オプション7月きりの特別清算指数(SQ)算出に伴う技術的な買いも朝方の日経平均を押し上げた。
ただ、新型コロナウイルスの感染者が国内外で増加し、経済活動再開の遅れを警戒した売りが優勢となった。
なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション7月限のSQ(特別清算指数)推定値は2万2601円81銭。
日米の新型コロナウイルス感染者数の増加に対する警戒感は根強く、内需株を中心に売りが厚かった。上場投資信託(ETF)の分配金確保のための換金売りが予想され、「大引けにかけて日経平均の下げ幅拡大が予想される」という。
業種別株価指数(全33業種)は小売業、銀行業、空運業などが下落し、情報・通信業と電気機器は上昇した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1643億円、売買高は6億587万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1629と、全体の約7割を占めた。値上がりは462、変わらずは79だった。
個別では、ファーストリテが売りに押され、7&iHD、三菱UFJ、みずほFGも値下がりした。任天堂が安く、テルモや中外薬、エーザイ、トヨタ、ホンダが売られた。
一方、8日に伊藤忠が完全子会社化を発表したファミリーマート大幅高。ソフトバンクグループ(SBG)、ソニー、アドテスト、東エレク、ファナック、キーエンスは買われた。
東証2部株価指数は前日比32.31ポイント安の6596.20ポイントと続落した。
出来高1億0228万株。値上がり銘柄数は126、値下がり銘柄数は256となった。
個別では、京進、東京ソワール、京福電気鉄道が年初来安値を更新。クレアホールディングス、省電舎ホールディングス、Jトラスト、日創プロニティ、ケミプロ化成が売られた。
一方、日本抵抗器製作所が一時ストップ高と値を飛ばした。ビットワングループは年初来高値を更新。テクノマセマティカル、ダイトーケミックス、大和重工、プレミアムウォーターホールディングス、イサム塗料が買われた。
