5日続伸113ドル高、ナスダックは安い

14日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比113ドル89セント(0.3%)高の3万4509ドル03セントと、昨年11月下旬以来およそ7カ月半ぶりの高値で終えた。

この日発表されたユナイテッドヘルス・グループの4~6月決算は増収増益で、1株当たり利益が市場予想を上回った。ダウ銘柄の多くが利益確定売りに押される中、7%超値上がりして全体を主導した。1銘柄でダウ平均を210ドルあまり押し上げた。
ヘルスケア株や金融株を中心に買いが広がり、ダウ平均を押し上げた。インフレが鈍化しているとの見方が強まっていることも相場の支えとなった。

製薬のメルクなど関連銘柄にも買いが及んだ。金融のJPモルガン・チェースも4〜6月期決算で市場予想を上回る増収増益となり、買いが入った。

市場では「週末を控えた持ち高調整の売りも出ていたものの、決算発表が好感された銘柄が支えとなった」との見方があった。

ミシガン大学が朝発表した7月の消費者態度指数が72.6とダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(65.5)を上回り、2021年9月以来、1年10カ月ぶりの高水準となったことも株買いにつながった。

その他のダウ平均の構成銘柄では、アナリストが投資判断を引き上げたソフトウエアのマイクロソフトや、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、スマートフォンのアップルが買われた。一方、石油のシェブロンや化学のダウ、航空機のボーイングが下げた。

ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落した。前日比24.867ポイント(0.2%)安の1万4113.703で終えた。半導体のエヌビディアが下げた。半面、電気自動車のテスラやネット検索のアルファベットが買われた。

 


【シカゴ日本株先物概況】

14日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比410円安の3万2320円で終えた。
NYダウは、医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループの好決算などを背景に5日続伸した。ナスダック総合株価指数が5営業日ぶりに反落した。
同日の日本の株式相場が下落。日経平均先物にも売りが広がった。

シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
32320 ( -20 )

シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
32370 ( +30 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

14日のFTSE100種総合株価指数は5営業日ぶりに小幅に反落した。前日に比べ5.64ポイント(0.08%)安の7434.57で取引を終えた。前日までの4日続伸で2.5%上昇しており、週末を前に利益確定目的の売りが出た。エネルギーや金融セクターが下落した。

FTSEの構成銘柄では、オンライン食品販売大手オカド・グループが4.13%安、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルが2.62%安、航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスが2.28%安だった。一方、蒸気システム大手スパイラックス・サーコは3.11%高、ロンドン証券取引所グループは2.45%高、包装資材大手モンディは1.85%高と買われた。

■ドイツ・フランクフルト株価指数

14日のドイツ株価指数(DAX)は6営業日ぶりに反落した。前日に比べ35.96ポイント(0.22%)安の1万6105.07で取引を終えた。前日までの5日続伸で指数は4%近く上昇していたため、週末を前に目先の利益を確定する目的の売りが優勢だった。アナリストによる目標株価の引き下げが伝わった総合化学のブレンタークが3%安となるなど、同業の化学銘柄にも売りが波及した。金融や資本財の一角も下落した。

個別では、化学品商社ブレーンタークが3.19%安、化学大手BASFが2.30%安、コメルツ銀行が1.65%安となった半面、ドイツ取引所は1.29%高、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは0.94%高、商用車大手ダイムラー・トラックは0.86%高で引けた。

■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.06%高(同3.69%高)だった。
米利上げサイクルが間もなく終了するとの見方が台頭。欧州株を大きく押し上げた。

 

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