5日ぶり大幅反発、幅広い銘柄に見直し買い

10日午前の日経平均株価は大幅に反発し、前日比950円32銭(3.84%)高の2万5667円85銭で終えた。
きょう前場は、前日の欧米株市場が軒並み大きく切り返しに転じたことを受け、久々にリスク選好ムード一色となり日経平均は急騰、2万5000円台後半まで一気に水準を戻した。空売りの買い戻しが加速し上げ幅は一時1000円近くに達する場面があった。
原油価格の急落に加え、穀物や貴金属などコモディティ価格全般も下げに転じたことで、過度なインフレへの警戒感が後退した。混迷を極めるウクライナ情勢もロシアとウクライナの外相会談に伴い、停戦合意に向けた道筋が見えてくるとの思惑がマーケットにプラスに作用した。日経平均は前引け時点で950円あまりの上昇となっている。
 
前日のニューヨーク原油先物市場では、石油輸出国機構(OPEC)加盟国による原油増産の思惑から、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物が1割超下げた。非鉄金属や穀物などほかの商品の下げに波及した。資源価格の上昇が世界的な景気の冷え込みにつながるとの警戒はいったん薄れ、欧米の株式相場が上昇。東京市場の買いに波及した。
 
「テクニカル指標や投資尺度の面から売られすぎていたため、見直し買いが入りやすかった」との指摘が出ていた。アジア株式相場も堅調に推移するなか、売り方の持ち高解消に伴う買いも入って相場を押し上げた。
 
業種別東証株価指数(TOPIX)では前日の空売り比率が50%超だったガラス土石製品が上昇率1位となった。外国為替市場で円安・ドル高が進んだことで、自動車株や機械株など輸出関連銘柄の支援材料となった。
 
JPX日経インデックス400は反発。TOPIXも反発し、午前終値は前日比62.94ポイント(3.58%)高の1821.83だった。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6274億円、売買高は7億4428万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2105と、全体の97%弱を占めた。値下がりは55、変わらずは19だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)はガラス・土石製品、輸送用機器、その他金融業などが上昇。下落は鉱業だけだった。
 
個別では、売買代金トップの日本郵船が買われ、売買代金2位のレーザーテックも5日ぶりに急反発に転じている。また、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも高い。東エレクや信越化、日本電産、日立製作所、リクルートなども上昇した。ダイキン、ファナック、ソニーG、日産自動車の上げ足も目立つ。ギフティが商いを伴い急騰、エムアップホールディングスも値を飛ばした。
 
半面、INPEXが反落、コスモエネルギーホールディングスは急落した。ビューティガレージはストップ安に売り込まれた。大平洋金属が売られたほか、セブン&アイ、レノバ、テスホールディングスなども下落した。
 
 
東証2部株価指数は前日比124.36ポイント高の6945.30ポイントと続伸した。
出来高は4900万株。値上がり銘柄数は347、値下がり銘柄数は51となった。
 
個別では、ジャパンエンジンコーポレーションがストップ高。ロブテックス、ヨネックス、コメ兵ホールディングス、Jトラスト、オプティマスグループが買われた。
 
 一方、サンテック、京進、さくらケーシーエス、カーチスホールディングスが昨年来安値を更新。インタートレード、ソケッツ、東邦金属、大和自動車交通、図研エルミックが売られた。
 

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