5円高と小幅続伸、円高一服・アジア株上昇受け

4日前引けの日経平均株価は続伸、前日比5円98銭高の2万0631円14銭で取引を終了した。
製造業の景況感悪化で米国景気の減速懸念が強まるなか、幅広い銘柄に前日のNYダウの下げを嫌気した売りが先行した。
米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した8月の製造業景況感指数が3年ぶりに好不調の境目となる50を下回ったことで、自動車や銀行株など景気敏感株への売りが相場の重荷となった。
 
その後はアジア各国・地域の株価指数が総じて上昇したほか、外国為替市場では円相場が1ドル=106円台と円高・ドル安進行が一服したことを受け、株価指数先物に海外短期筋の買い戻しが優勢となった。カジュアル衣料品店「ユニクロ」の8月国内既存店売上高が増収となったファーストリテイリングや任天堂などが買われた。
 
また、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の売買基準値を対ドルで7営業日ぶりに元高方向に設定したことや、8月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回って改善したことも、投資家心理の支えとなった。
 
市場からは「米中問題などは分かった話であり、下を売る投資主体はあまりいない。8月ISM製造業景況指数の悪化は重しだが、米利下げバイアスが強まるという面もある。世界的に製造業の減速は織り込んでおり、日経平均は2万円を底に値固めするとみている」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は4.62ポイント安の1506.17だった。JPX日経インデックス400も反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7410億円、売買高は4億2985万株だった。値下がり銘柄数は1485、値上がり557、変わらず108だった。


業種別株価指数(33業種)では、その他製品、海運業、精密機器などが上昇した。下落は金属製品、鉄鋼、石油・石炭製品など。
 
個別では、アトラは3日連続ストップ高となった。東京エレクトロン、テルモ、アドバンテストなども値を上げた。村田製作所、武田薬品工業、明和産業、ベネフィットジャパンも高い。
 
半面、ヤマハが年初来安値を更新した。ソフトバンクグループ、トヨタ自動車、資生堂、SUBARUが安い。アイ・アールジャパンホールディングス、ディー・エル・イーも安い。東祥、日総工産なども売られた。

東証2部株価指数は続落した。前日比34.38ポイント安の6325.75ポイントだった。
出来高4351万株。値上がり銘柄数は130、値下がり銘柄数は205となった。
 
個別では、魚喜、ICDAホールディングス、テクノマセマティカル、東海ソフト、マルゼンなど12銘柄が年初来安値を更新した。カンロ、ラピーヌ、赤阪鐵工所、天昇電気工業、篠崎屋が売られた。
 
一方、インタートレードがストップ高。ハイパー、C&Gシステムズ、ダイハツディーゼル、デュアルタップ、アオイ電子が買われた。
 

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