7日午前の日経平均株価は反落し、前日比467円44銭(1.44%)安の3万2039円34銭で前場を終えた。東証株価指数(TOPIX)が21.27ポイント安の2215.01と、いずれも反落した。
朝方は高く始まったものの、買い一巡後は先物主導で値を崩し、日経平均は一時500円を超える下げで3万2000円台を割り込む場面もあった。その後はいったん下げ渋ったものの、前引けにかけて売り直され460円あまりの大幅な下げとなっている。日経平均は前日まで4連騰で、この間に1600円以上も水準を切り上げていたことで目先高値警戒感からの売りが表面化した。また、今週末のメジャーSQ算出を控え、売り仕掛け的な動きも観測された。
日経平均は朝方に200円超上昇した後、9時半頃に下落に転じると急速に売りが膨らんだ。前場の値幅(高値と安値の差)は715円に達し、日中値幅としてもすでに今年最大となった。
今週末に控える株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ買いなどが先物に先行したが、一転して利益確定の売りが優勢となった。ファストリが下げたほか、東エレクやアドテストといった半導体関連の下落も目立った。
日経平均は5月以降に3000円超から4000円近くも上昇してきただけに、急ピッチでの上昇の反動も出やすいだろう。
日経平均が後場に力強い回復を見せれば、日本株の強気モードはメジャーSQ後も続きそうだが、ここからは楽観の揺り戻しなど総じて慎重な姿勢で臨みたい。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3061億円、売買高は8億2413万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は984と、全体の5割強に達した。値上がりは758、変わらずは92銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では機械、電気機器、精密機器の下落が目立った。上昇はゴム製品、石油・石炭製品、空運業など。
個別ではレーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロンといった半導体製造装置関連が値を下げたほか、ソシオネクスト、ルネサスエレクトロニクスなども大きく売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも安い。ダイキン、HOYA、第一三共、ソフトバンクグループが下落した。
三菱商事など総合商社株や、SMCなど機械株の下げも目立つ。日本ゼオンは急落した。
半面、スズキ、シャープ、ネクソンが上昇した。川崎重工業、IHIなどが堅調、岩谷産業は大幅高。JNSホールディングス、CIJはストップ高、ユーザーローカル、RPAホールディングスも値を飛ばした。
