13日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前日比45円35銭(0.12%)安の3万8831円36銭だった。
朝方はリスク選好ムードのなか日経平均は300円あまり上昇して始まったが、その後は一貫して上げ幅を縮小し、前引け時点はマイナス圏に沈んだ。TOPIXは日経平均よりかなり早い段階で下げに転じている。前日の米国株市場では米長期金利低下を背景にハイテク株が買われ、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新、S&P500指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)なども最高値をつけたことで、東京株式市場も寄り付きはこれを好感する形で買いが先行したが続かなかった。前日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は事前予想を下回る内容で、市場のセンチメントは強気に傾いた。ただ、日本時間きょう未明に結果が判明したFOMCでは、利下げ見通しについて前回ドットチャートの年内3回から1回に変わったことで、マーケットに気迷いムードが漂っている。
12日の米市場ではナスダック総合株価指数が過去最高値を更新した。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も大幅に上昇した。同日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、米長期金利が低下した。米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定。先行きの見通しは年内の利下げ回数が減ったが、2025年の回数が増えた。東京株式市場ではアドテストやソフトバンクグループ(SBG)などの上昇が日経平均を押し上げ、上げ幅は一時300円を超えた。
ただ、買いが一巡すると日経平均は伸び悩み、下げに転じた。日銀の金融政策決定会合の結果発表を14日に控え、会合の結果次第で株価が大きく動く可能性が警戒され、市場ではいったん持ち高調整の売りが出たとの見方もあった。円相場が前日夕に比べて円高・ドル安に振れており、トヨタなど輸出関連株の下落も目立った。
日本銀行による金融政策決定会合を控えていることもあり、後場様子見ムードが続くと想定する。プライム市場の売買代金は2兆円に留まっていることで、プライム市場の方向性は乏しいだろう。明日の日銀会合の結果発表までは、模様眺めの地合いが続くと推測する。
東証株価指数(TOPIX)は朝高後に下げに転じ、続落した。前引けは17.71ポイント(0.64%)安の2738.73だった。JPXプライム150指数は続落。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆357億円、売買高は8億1252万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1283、値上がりが327。横ばいは36だった。
業種別株価指数(33業種)は保険業、電気・ガス業、非鉄金属などが下落。サービス業、情報・通信業、電気機器などが上昇した。
個別では売買代金トップのレーザーテックや東京エレクトロンが朝高後に値を消したほか、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも売りに押された。トヨタ自動車が軟調、住友化、T&D、デンカ、三井物産なども安い。FPパートナーは連日のストップ安となった。
半面、ディスコが高く、ソフトバンクグループも上値指向。三菱重工業や太陽誘電、サイバーが上げた。ルネサスエレクトロニクスも活況高。ANYCOLORがストップ高に買われ、ミガロホールディングス、巴工業も値を飛ばした。
