15日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比445円42銭(1.34%)高の3万3613円52銭だった。東証株価指数(TOPIX)は30.05ポイント高の2435.62と、ともに続伸して午前の取引を終えた。
前日の米株高や足元の円安・ドル高傾向を背景に幅広い銘柄に買いが入った。
取引時間中に発表された中国の経済統計が予想を上回ったことも同国の景気後退懸念を少し和らげた。
14日の欧米主要株価指数が上昇したことで投資家心理が上向いた。8月の米小売売上高が市場予想を上回ったことから米経済の底堅さが意識され、自動車株など輸出株の一角が買われた。国際原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物が一時1バレル90ドル台まで上昇したことから資源株の上昇も目立った。
業種別では原油高から石油石炭製品、電気・ガスなどの上昇が目立った。
先週末のメジャーSQ日に日経平均がSQ値を上回れなかったことで「幻のSQ」を演出し、先高観が後退していた日本株は今週末になって上値切り下げトレンドを脱し、SQ値も大幅に上回ってきた。これにより一気に先高観が急速に強まっている。クアドラプル・ウィッチング以降の米国株の動向には要注意だが、金利上昇局面は円安も含めて割安株の多い日本株には相対的に追い風になりやすいとみられ、世界株対比での日本株の底堅さはこの先も続きそうだ。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1971億円、売買高は9億2907万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は1328と、全体の約7割を占めた。値下がりは450、変わらずは57だった。
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)は、傘下の英アーム・ホールディングス<ARM>が株式公開し好調なスタートを切ったことが好感され上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株が連日の高値に買われたほか、トヨタ自動車やホンダが上場来高値を更新。レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体関連株もしっかりだった。
半面、ソシオネクストやニデック、任天堂、セブン&アイ・ホールディングスが安い。シマノ、日東電、カプコンは売られた。
