438円高と3日続伸、米インフレ懸念後退

 
16日午前の日経平均株価は続伸し、前日比438円23銭(1.73%)高の2万5784円71銭だった。
 
きょう前場は、前日の米国株市場でハイテク株中心に買いが入り、主要株価指数が揃って大幅高となったことを受け、リスク選好の流れとなった。日経平均は高く始まった後も次第高の展開となり、前引けは2万5700円台でほぼ高値引けとなった。
原油先物価格がここにきて急速に下げていることで、インフレに対する警戒感や企業収益への影響を懸念するムードが和らいでいる。先物への大口買いが断続的に入り、これを背景にインデックス買いを通じて全体指数が押し上げられた格好。空売り筋のショートカバーも反映されたとみられる。
 
15日の米国市場でWTI原油先物の期近物が6%を超える下げとなり、原油高を背景とした企業収益への懸念が後退した。原油安を受けて空運業は東証株価指数(TOPIX)の業種別で上昇率首位となった。
 
日経平均先物などに散発的な買いが入り、現物株にも買いが波及した。「一部の短期目線の投資家が16日(日本時間17日未明)の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に買い戻しを入れているようだ」との指摘があった。
 
北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと伝わったが、日本株への影響は限られた。
 
JPX日経インデックス400とTOPIXはそれぞれ上昇した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4897億円、売買高は6億1600万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1305と、全体の約6割を占めた。値下がりは762銘柄、変わらずは109銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、電気機器、その他製品など30業種が上昇。鉱業、水産・農林業、銀行業は下落した。
 
 
個別では、レーザーテックが堅調、東京エレクトロンは大幅に買われ日経平均を押し上げた。また、三井ハイテックは連日のストップ高カイ気配と値を飛ばした。任天堂が買いを集め、ファナック、トヨタ、ソニーグループも高い。ファストリも朝安後に上昇に転じた。テイクアンドギヴ・ニーズが急伸、ダイヤモンドエレクトリックホールディングスも大幅高。
 
半面、「国内機関投資家から利益確定の売りが出た」との指摘があった川崎汽が下落した。日揮HDやINPEXも安い。スノーピークが安く、第一三共、イーレックスも値を下げた。
 

東証2部株価指数は前日比39.28ポイント高の7059.26ポイントと6日続伸した。
出来高は5239万株。値上がり銘柄数は241、値下がり銘柄数は125となった。
 
個別では、長栄、フレンドリー、ベリテが昨年来高値を更新。鉄人化計画、Abalance、ウインテスト、タカトリ、ナガホリが買われた。
 
 一方、古林紙工、伏木海陸運送が昨年来安値を更新。土屋ホールディングス、技研ホールディングス、フジオーゼックス、マナック・ケミカル・パートナーズ、栗林商船が売られた。

 

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