43円安と小幅続落、方向感乏しい

8日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比43円14銭安の2万2571円55銭で終えた。
前日の欧米株式市場では新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う経済停滞懸念から株価が軟化。東京株式市場もこの流れを引き継ぎ、日経平均株価は軟調に始まった。
その後は堅調な上海市場などを眺め、一時プラス圏に浮上。ただ、上値は重いままで、再び売り圧力に押される展開となった。景気敏感株を中心に売りが出た。
 
新型コロナの新規感染者は東京都でも連日100人を超えるなど、高止まりしている。国内でも経済活動の正常化が遠のくのではとの見方が重荷になっている。決算を迎える上場投資信託(ETF)の分配金を捻出する目的の売りも指数の押し下げにつながった。
 
市場からは「いったん上げに転じるなど総じて強い。ETF分配金支払いに伴う換金売りは、前もってある程度売っているとみられ、影響は限定的だ。過剰流動性に経済対策もあり、基調はまだ強いとみている。買い戻しが続くなか、海外投資家もこのまま上昇すれば、困るだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9529億円、売買高は5億2036万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1043、値上がりは1027銘柄、変わらずは90銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、鉱業や海運業、サービス業などの売りが目立ち、上昇は電気・ガス業、陸運業、医薬品など。
 
個別銘柄では、ソフトバンクグループや任天堂が安く、郵船や川崎汽、パナソニックやオリンパス、第一生命やT&D、資生堂や花王も安い。東京エレクトロン、レーザーテックが値を下げた。サイバーエージェントやプレシジョン・システム・サイエンスが下落した。
 
半面、NTTドコモやKDDI、JR東日本やJR西日本が買われた。トヨタ自動車、キーエンスが高く、村田製作所や富士通やニトリホールディングスも値を上げた。保土谷化学工業やブイ・テクノロジーなど有機EL関連株が高い
 
 
東証2部株価指数は前日比50.57ポイント高の6717.68ポイントと反発した。
出来高1億5935万株。値上がり銘柄数は228、値下がり銘柄数は147となった。
 
個別では、ジュンテンドーが一時ストップ高と値を飛ばした。テクノフレックス、ダイトーケミックス、明治機械、MCJ、ピクセラなど10銘柄は年初来高値を更新。スガイ化学工業、アイケイ、JMACS、セコニック、Abalanceが買われた。
 
一方、クレアホールディングス、ビットワングループ、コーアツ工業、シャルレ、ヤギが売られた。
 

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