420円高と大幅反発、前日の反動による買い戻し

 
13日午前の日経平均株価は反発し、前日比420円07銭高の2万6755円05銭で終えた。
 
きょう前場は、前日の急落の反動で大きく切り返す展開となった。朝方は100円程度の上昇で始まったが、その後は次第高の展開で上げ幅は400円を超えた。
12日に発表された3月の米消費者物価指数(CPI)はエネルギーと食品を除くコア指数の伸び率が市場予想を下回り、同日の米債券市場では長期金利が低下した。目先米インフレに対する過度な不安心理が後退した。
前日の日経平均は、米CPIが上振れすることへの警戒から先物主導で500円近い下げに見舞われたが、きょうは空売りの買い戻しが全体指数を押し上げる格好となった。
米長期金利の上昇に対する過度な警戒が後退し、グロース(成長)株を中心に見直し買いが入った。海運や鉱業、機械といった景気敏感業種も買われた。
 
日経平均は前日に2万6000円台前半と、3月中旬以来の安値をつけていた。「ウクライナ情勢を巡る世界経済への影響や中国景気の先行きなどを巡って悲観的な見方が後退しつつあり、値ごろ感からの買いが入りやすかった」との見方があった。
 
市場からは「米CPI(消費者物価指数)というイベントを通過したことで、いったん押し目買いや買い戻しの動きが出た。ここからは、上げ下げを繰り返し、落ち着きどころを探る展開か。3月戻り高値からかなり下落したことで反発期待はあるが、ゴールデンウイーク中には、FOMC(米連邦公開市場委員会)を控えており、警戒感はまだある」との声が聞かれた。
 
 


東証株価指数(TOPIX)も反発した。午前終値は前日比18.85ポイント(1.01%)高の1882.48だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3467億円、売買高は5億5956万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1310と、全体の約7割を占めた。値下がりは459、変わらずは70だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では鉱業、海運業、精密機器、ゴム製品などが上昇。下落は証券・商品先物取引業、銀行業、保険業、空運業など。
 
個別では、売買代金断トツとなったレーザーテックが大幅高に買われ、東京エレクトロンも強い動きで半導体関連株の上昇が全体相場を牽引している。日本郵船など海運株が軒並み高。任天堂が買い優勢となり、ファストリ、ダイキン、エムスリー、三井ハイテックも上昇した。イー・ガーディアンが値上がり率トップとなったほか、HIOKIはストップ高カイ気配となっている。キッコマン、INPEX、東宝は7%高だった。
 
半面、塩野義製薬が大幅安となったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない。大和や第一生命HD、パーク24も売られた。竹内製作所、J.フロント リテイリングや高島屋がなども大きく水準を切り下げた。

 

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