420円安と大幅下落、米中摩擦が深刻化

6日午前の日経平均株価は大幅に続落し、午前の終値は前日比420円60銭安の2万0299円69銭だった。
取引開始前から大量の売り注文が集まり、寄り付きは全面安だった。
日経平均は下げ幅を600円超に広げ、取引時間中としては1月10日以来およそ7カ月ぶりの水準に下落する場面があった。
 
米財務省が中国を為替操作国に指定したことで、米中の貿易摩擦が先鋭化し世界景気を下押すとの警戒感が強まり、幅広い銘柄が売られた。円相場が一時、1ドル=105円台半ばの円高・ドル安に進んだ。大型銘柄を中心に全面安となり、ソフトバンクGや村田製など主力銘柄の一部が売られた。
 
前場中盤、中国・人民元の対ドル基準値が節目の7元に届かない水準に設定されると、投資家の不安心理が後退し、日経平均の下げ幅がやや縮小した。ただ、中国・上海株が大幅に下落しているため、買い戻しの勢いは鈍かった。
 
市場からは「中国の人民元安容認で日々変わる基準為替レートをにらみ、その都度リスクが生じるが、早晩織り込むだろう。米中問題はすぐに解決できるものではないが、日経平均2万円割れがあれば、市場も気が済むのではないか」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅に続落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2675億円。売買高は7億4310万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1965と全体の9割を超えた。値上がりは153、変わらずは29だった。
 


業種別株価指数はその他製品、小売業、電気機器、銀行業など全33業種が下落した。
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)とファストリ、任天堂が大きく売られ、トヨタ自動車、ダイキンも値を下げた。京セラと信越化が安い。ファナック、キーエンスなどFA関連株も軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも安い。日総工産、日本CMKが急落、日立造船も大幅安。
 
半面、SUBARUが上昇、千葉銀、日水、ニチレイ、サントリー食品インターナショナルも高い。ワールド、オプテックスグループが値を飛ばし、enishも買われた。
 

東証2部株価指数は前日比113.03ポイント安の6420.88ポイントと3日続落した。
出来高9843万株。値上がり銘柄数は48、値下がり銘柄数は373となった。
 
個別では、三井金属エンジニアリング、森組、ブルボン、ボーソー油脂、アップルインターナショナルなど48銘柄が年初来安値を更新。アートスパークホールディングス、パーカーコーポレーション、図研エルミック、ソマール、プレミアムウォーターホールディングスが売られた。
 
一方、ハイパー、明治機械、兼松エンジニアリングが年初来高値を更新。アルプス物流、リミックスポイント、ウインテスト、ウェルス・マネジメント、森下仁丹が買われた。
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次