415円安と大幅続落、半導体株弱く売り一巡後は下げ渋る展開

 
4日午前の日経平均株価は続落し、午前終値は前営業日比415円59銭(1.24%)安の3万3048円58銭だった。
きょう前場はハイテクセクターを中心に大きく売り込まれ、日経平均株価は一時700円を超える急落をみせる場面もあった。きょうは東京市場では2024年の大発会にあたるが、前日に取引が行われた欧米株市場が全面安商状に売られたことで、リスクオフの流れが波及した。半導体関連株の下げがきつく全体指数を押し下げている。能登半島地震の影響もあり朝方から買い手控えムードに。ただ、売り一巡後に日経平均は下げ渋る展開となった。
 
3日の米株式市場で主要3指数はそろって下落した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数や主要半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落が目立った。東京市場でも日経平均への寄与度の大きい東エレクやアドテスト、ソフトバンクグループ(SBG)などハイテク株の一角に売りが出て、指数を押し下げた。
 
能登半島地震では消費や企業活動への影響が懸念され、朝方はリスク回避の売りが先行した。もっとも、売り一巡後は「地震の影響は長期化しない」とみた押し目買いが入り、日経平均は下げ幅を縮小した。円相場が1ドル=143円台前半と円安・ドル高方向に振れていることが追い風となり、トヨタやホンダなど自動車株の一角は朝安後に上昇に転じた。地震発生を受けて、日銀が1月の金融政策決定会合で政策修正に動くとの見方が後退しているのも株式相場の下支え要因となった。
 
後場の日経平均は25日移動平均線が位置する3万3150円水準でのもみ合い相場を想定する。為替市場では、1ドル143円台と大納会15時時点との比較では、2円ほど円安ドル高が進行していることから、トヨタ自、ホンダなど自動車株は強い。TOPIXが前場切り返す場面も見られたことから、しっかりのTOPIXにつられ、日経平均が下げ幅をじりじりと縮小し25日移動平均線水準で下げ渋る展開に期待したい。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは2.16ポイント(0.09%)安の2364.23だった。JPXプライム150指数は続落し、6.89ポイント(0.65%)安の1055.42で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1593億円、売買高は8億8005万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は648。値上がりは964、横ばいは45だった。
 
 
 



業種別株価指数(33業種)は電気機器、精密機器などが下落。海運業、鉱業、石油・石炭製品、建設業などは上昇した。
 
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが大幅安となったほか、東京エレクトロン、ディスコなど半導体製造装置関連への売りが目立つ。日経平均寄与度の高いファーストリテイリングやソフトバンクグループなども売られた。リクルートホールディングスも軟調。このほかアダストリアが急落した。ニトリHDやTDKが下げた。
 
半面、川崎汽船が大商いで急騰したのをはじめ郵船、商船三井の海運株が軒並み値を飛ばしている。JTが買われ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも頑強な値動き。武田薬品工業も堅調。北陸電気工事が急伸、日本コンクリート工業も大きく水準を切り上げた。

 

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