22日午前の日経平均株価は大幅続伸し、午前終値は前週末比412円29銭(1.15%)高の3万6375円56銭だった。
前週末に続いてリスク選好の地合いとなった。日経平均株価は一時550円以上の上げ幅をみせる場面もあった。買い一巡後は伸び悩んだものの400円を超える上昇で3万6000円台を大きく回復している。
前週末の米国株市場でNYダウに続きS&P500指数も史上最高値を更新するなど強気一色の展開となり、その流れを東京株式市場も引き継ぐ格好となった。
半導体関連を中心に海外投資家とみられる投資資金の流入が続いている。米半導体関連株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%高となった。画像処理半導体(GPU)のエヌビディアを筆頭に人工知能(AI)向けの半導体需要に期待があらためて高まるなか、東京株式市場でもアドテストや東エレクに買いが集まり、相場をけん引している。
日銀金融政策決定会合の結果発表をあすに控えるが、大規模金融緩和策の維持が見込まれることで買い安心感が強い。
日経平均は10時前に上げ幅を一時570円程度まで広げた。明日結果発表を控える日銀の金融政策決定会合について「政策は据え置きの公算」との見方が多いなかで、海外投資家による株価指数先物への買いが強まると日経平均も上げ幅を拡大した。
日経平均が3万6500円を上回る場面では高値警戒感から売りも出やすかったが、中国株から日本株へのシフトなど日本株の好需給を指摘する声もあるなかで、昨年来高値を上回る水準での推移が続いた。
後場の東京株式市場は、明日23日まで日本銀行の金融政策決定会合が開催されていることから、様子見ムードが強まり上値は重くなろう。「金融政策の現状維持」が市場コンセンサスとなっており、波乱要素は小さいとの見方だが、日経平均が17日の取引時間中の高値を上回ったことから、やや達成感も意識され積極的な上値追いは手控えられそうだ。後場は36300円台を維持できるか注目したい。
ただ、懸念材料として上海総合指数、香港ハンセン指数など中国株の動向は気を付けたい。ともに東京時間のランチタイムでは、下げ幅をじりじりと広げるような動きを見せていることから、後場の重しとなりそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは20.93ポイント(0.8
3%)高の2530.96と、昨年来高値を上回った。JPXプライム150指数も続伸した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2552億円、売買高は7億6814万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1393。値下がりは242銘柄、横ばいは23銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では不動産業、保険業、電気機器などが上昇した。下落は海運業、鉱業など。
個別ではレーザーテックが大幅高で売買代金も断トツの水準。また、東京エレクトロン、アドバンテストがそれに続く売買代金をこなし、株価も上値追い態勢に。ソシオネクストも物色人気。このほか、ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)が堅調、ダイキン工業、ファナック、KDDIも高い。円谷フィールズホールディングスが急騰、フジミインコーポレーテッドも値を飛ばした。
半面、リクルートホールディングスも売りに押された。アサヒ、任天堂が下落した。海運株や百貨店株の一角も下げた。霞ヶ関キャピタル、野村マイクロ・サイエンスなどが下落、富士石油も軟調となっている。
