【寄り付き概況】
25日の日経平均株価は大幅に反発して始まった。始値は前日比405円57銭高の3万0077円27銭。3万円の大台を再び上回ってきた。幅広い銘柄が物色され、上げ幅は一時500円に迫った。
前日は後場に大きく下げ幅を広げ波乱含みの展開となった東京株式市場だったが、きょうは一転して主力株を買い戻す動きが強まっている。
前日の米国株市場でNYダウが400ドルを超える上昇で最高値を更新、米食品医薬品局(FDA)が24日、医薬・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発したコロナワクチンについて「1回の接種でも高い効果がある」として緊急使用を支持した。ここ調整色が目立っていたナスダック総合指数も切り返しに転じたことから、市場のセンチメントが改善している。
米10年債利回りの上昇は株価のネガティブ材料として引き続き警戒されるが、米追加経済対策や新型コロナワクチン普及に伴う経済回復への期待感が買いを誘導している。外国為替市場でドル高・円安方向に振れていることも主力輸出株に有利に働いている。
鉄鋼や海運など景気敏感株を中心に幅広く買いが入っている。
コロナワクチンを巡っては米バイオ製薬モデルナも生産能力を大幅に増強する方針を24日に示していた。米国や日本など新規感染者数の減少傾向も手伝って、経済活動の正常化を見越した物色が活発だ。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が24日の議会証言で、量的金融緩和について「政策目標に対し十分な進展がみられるまで現行のペースで資産購入を続ける」と述べ、改めて政策の長期化を示唆したのも支援材料となった。
きょうは2月末の配当権利落ち日にあたる。QUICKによれば日経平均の配当落ち影響度は約12円。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅反発している。
個別では、ファナックやニコン、デンソー、東エレク、ファナック、ソニーが上昇。大成建や鹿島、日本製鉄やJFEも高い。
一方で鈴木修会長が退任すると発表したスズキは大幅安。イオンや高島屋、中外薬、7&iHDがさえない。
