〔米株式〕ダウ4日ぶり反発、238ドル高=リスク回避姿勢和らぐ
4日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、終値は前日比238ドル14セント高の4万8739ドル41セントだった。米国・イスラエルとイランの衝突を巡る過度な警戒が薄れ、ハイテク株や景気敏感株の一角が買い直された。同日発表の米指標が経済の強さを示したことも買いを誘った。ダウ平均の上げ幅は300ドル超となる場面があった。
前日までの3営業日でダウ平均は1000ドル近く下げており、4日は前日に下げが目立った半導体関連などに買いが入った。主要な半導体関連株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.9%高となった。ダウ平均の構成銘柄ではエヌビディアが上げた。このほかではアマゾン・ドット・コムやシスコシステムズが買われた。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は4日、米イスラエル両軍との交戦開始直後、イランが戦争終結の条件を話し合う協議を水面下で打診したと報道。戦闘の長期化を巡る警戒感がやや和らぎ、投資家心理が改善した。
ベッセント米財務長官は4日の米CNBCの番組で、ペルシャ湾での石油貿易を支えるため、「一連の発表を予定している」と語った。前日にもトランプ米大統領が、必要に応じて米海軍が中東からのエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を通る船舶を護衛する考えを示していた。
軍事衝突が長期化することへの懸念がやや薄れ、ニューヨーク先物市場では原油価格(期近物)の上昇が一服した。「恐怖指数」とも呼ばれる米株の変動性指数(VIX)は前日に一時28を超えたが、4日は不安心理が高まった状態とされる20台前半まで低下する場面があった。過度なリスク回避の姿勢が後退し、株式相場を支えた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が4日発表した2月のサービス業景況感指数は56.1と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(53.5)を上回った。1月(53.8)から改善し、2022年7月以来の高水準となった。個別項目では、「企業活動」や「雇用」の改善が目立った。
米民間雇用サービス会社ADPが同日発表した2月の全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比6万3000人増と、市場予想(同4万8000人増)以上だった。景況感の改善に加え、米労働市場の底堅さが株買いを誘った面もあった。
その他の個別銘柄では、IBMやボーイング、キャタピラーが上昇した。半面、コカ・コーラやセールスフォース、シェブロンが売られた。
ナスダック総合株価指数は反発した。終値は前日比290.793ポイント高の2万2807.484だった。アナリストが高評価を示したテスラの上昇が目立った。メタプラットフォームズやマイクロン・テクノロジーも買われた。
〔ロンドン株4日 反発〕
4日の英FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比83.52ポイント高の1万0567.65で終えた。米国・イスラエルとイランの戦闘が長期化するとの警戒がやや後退し、投資家心理が落ち着いた。銀行や防衛関連、空運株が上昇し、指数を支えた。
米国とイスラエルがイラン攻撃を開始した翌日に、イラン側が停戦条件などの協議を求めて米国に間接的に接触していたと米紙ニューヨーク・タイムズが4日報じた。これをきっかけに投資家の警戒姿勢がやや和らいだ。前日までに相場水準が切り下がっていた反動から買いが入った。
鉱業、小売関連の銘柄に買いが優勢となった。FTSE100種指数への寄与度が高い石油大手の英シェルとBPが下げ、指数の上値を抑えた。
FTSE100の構成銘柄では、産業・エネルギー会社のメトレン・エナジー・アンド・メタルズが7.44%高と上昇率トップ。保険会社セント・ジェームズ・プレイスが5.01%高、航空機エンジン大手ロールス・ロイスが4.60%高と続いた。一方、エンジニアリング会社ウィアーグループは10.64%安、住宅大手バラート・デベロップメンツが3.06%安と、上昇分を一部相殺した。
〔ドイツ株4日 反発〕
4日のドイツ株価指数(DAX)は4営業日ぶりに反発し、前日比414.71ポイント(1.74%)高の2万4205.36で終えた。米国・イスラエルとイランの戦闘が長期化するとの警戒がやや後退し、投資家心理の支えとなった。
米紙ニューヨーク・タイムズが4日、米国とイスラエルがイラン攻撃を始めた翌日にイラン側が、停戦条件などの協議を求めて米国に間接的に接触していたと報じた。これをきっかけに投資家の悲観が和らいだ。
独シーメンスや防衛大手ラインメタルなど工業株に買いが入った。半導体のインフィニオンテクノロジーズや、金融株が上昇した。
他方、医薬・農薬大手の独バイエル、不動産のボノビアが下げた。
DAXでは、商用車大手ダイムラー・トラック(5.52%高)や半導体大手インフィニオン・テクノロジーズ(5.35%高)、エネルギー大手シーメンス・エナジー(4.73%高)と買われた反面、化学品商社ブレンターク(4.90%安)やスポーツ用品大手アディダス(3.47%安)は4日に2025年12月通期決算とあわせて公表した26年の営業利益見通しが物足りないと受け止められ売られた。
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は4営業日ぶりに反発し、前日比0.78%高で終えた。
