トランプ氏はスイスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、金利を「即座に低下」させるよう連邦準備制度理事会(FRB)に訴えたほか、石油油輸出国機構(OPEC)に対し原油価格を下げることを要求した。実現すれば企業業績にプラスになるとの期待から、幅広い銘柄が買われた。
前日大幅に値上がりした半導体関連は、韓国のSKハイニックス幹部が慎重な需要見通しを示したことや、オランダの首相がトランプ政権下でも半導体製造装置大手ASMLに対中輸出を制限するよう圧力がかかり続けると述べたことが嫌気され、さえない展開だった。
ダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやボーイング、ユナイテッドヘルス・グループなどが上昇した。このところハイテク株を中心に株式相場が上昇していた後で、他の業種に資金を振り向ける動きが優勢となった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、航空エンジンのGEエアロスペースが6.6%高で終えた。朝発表の四半期決算が市場予想を上回り、好感した買いを集めた。一方で、収益見通しがさえなかった空運のアメリカン航空グループは8.7%下落した。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ウォルト・ディズニー、アムジェン、ビザが買われた。半面、トラベラーズとコカ・コーラが下げた。
ナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比44.338ポイント(0.22%)高の2万0053.678(速報値)と昨年12月中旬以来の高値で終えた。メタプラットフォームズやネットフリックスが上昇した。
S&P500種株価指数も4日続伸した。前日比32.34ポイント(0.53%)高の6118.71で終え、昨年12月6日に付けた最高値(6090.27)を更新した。
【シカゴ日本株先物概況】
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
英ナットウエスト・グループやHSBCホールディングスなど銀行株が買われ、指数を押し上げた。英長期金利の上昇基調を背景に昨秋以降、株価水準が切り下がっていた住宅建設株に値ごろ感からの買いが入った。一方でエネルギー、資源関連が下落した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
同日午後、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加したトランプ米大統領が、金利が直ちに下がることを求めるなどと言及し、投資家心理の支えとなった。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は8日続伸し、終値は前日比0.70%高の7892.61と2024年6月以来、約7カ月ぶりの高値を更新した。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は7日続伸した。終値は530.34と2024年9月下旬以来、約4カ月ぶりに最高値を更新した。
