ただ、ダウ平均は上げ幅を40ドルほどに縮める場面があった。前日までの3営業日で900ドルあまり上昇していた。短期間で大きく水準を切り上げた後で、利益確定売りも出た。
映画・娯楽のウォルト・ディズニーやスポーツ用品のナイキなど消費関連株の上昇が目立った。半導体のインテルや工業製品・事務用品のスリーエムも上昇した。半面、製薬のメルクや日用品のプロクター・アンド・ギャンブルといったディフェンシブ株の一角が下げた。
ナスダック総合株価指数は小幅に続伸した。前日比9.455ポイント(0.06%)高の1万4103.836と8月上旬以来の高値で終えた。電気自動車のテスラが上昇した。半導体のエヌビディアは11営業日ぶりに反落した。
【シカゴ日本株先物概況】
15日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比175円高の3万3385円で引けた。10月の米卸売物価指数(PPI)の伸び率が市場予想を下回り、インフレ鈍化を受けて追加利上げ観測が後退する中、同日の米株式相場が上昇。日経平均先物にも買いが波及した。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)33385 ( -65 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)33400 ( -50 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
15日発表の10月の英消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が4.6%と9月(6.8%)から低下した。2年ぶりの低水準で、市場予想も下回った。
FTSEの構成銘柄では、2023年4~9月期が大幅な増益になったと公表した信用リスク管理サービス会社エクスペリアン(7.65%高)や保険会社セント・ジェームズ・プレイス(6.57%高)、オンライン食品販売大手オカド・グループ(5.60%高)が買われた半面、流通大手テスコ(1.83%安)や酒造大手ディアジオ(1.83%安)が売られた。
個別では、電気自動車(EV)向けなどの需要が好調で、2023年9月期通期決算で純利益が大幅に増えたと発表した半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが9.69%高と上昇率トップ。エネルギー大手シーメンス・エナジーが8.78%高、通販大手ザランドが3.61%高と続いた。一方、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズは1.95%安、不動産大手ボノビアは1.79%安だった。
フランスCAC40種指数は0.33%高だった。
米国と英国のインフレ鈍化を示す指標を背景に中央銀行の金融引き締め策が終了するとの見方が強まり、2カ月弱ぶりの高値水準に上昇した。
