【寄り付き概況】
1日の日経平均株価は小反発で始まった。始値は前日比40円88銭高の2万8832円41銭。
前日の欧州株市場は総じて軟調だったが、米国株市場ではナスダック総合指数は小安かったもののNYダウが200ドル超の上昇をみせ、S&P500指数は5日連続で過去最高値を更新するなど強気優勢の地合いが続いている。
朝方発表されたADP雇用リポートが市場予想を上回る好調だったことが買いの根拠となった。
一方、東京株式市場では日経平均は前日まで3日続落しており、目先値ごろ感からの押し目買いも想定される。
日銀が取引時間前に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス14と市場予想をやや下回ったが、いまのところ相場への影響は限定的。あすの米雇用統計発表を控え、この内容を見極めたいとの思惑から積極的に上値を買い進む動きは見込みにくい。感染力が強い新型コロナウイルスのデルタ株が広がっていることに対する警戒感も上値を重くしそうだ。
東京都では6月30日に確認された新型コロナの新規感染者が5月26日以来の700人超えとなった。感染状況を示す一部の指標が「ステージ4(感染爆発)」相当に悪化し、投資家が積極的に運用リスクをとりにくくなっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小動き。
個別では、アドテストやスクリン、サイバーなど安い。傘下ファンドの出資先が米市場に上場したソフトバンクグループ(SBG)は軟調となっている。半面、住友重や三菱重、神戸鋼など買われている。
