5日午前の日経平均株価は反発し、前日比389円02銭高の2万8730円97銭で前場を終えた。
前日の米株式市場は、米追加経済対策への期待が高まるなかNYダウが前日比332ドル高と大幅に4日続伸した。これを受けた東京株式市場も買いが優勢となり、日経平均株価の上昇幅は一時400円を超えた。
2020年4~12月期決算発表が相次ぎ、業績の回復が確認できた銘柄への買いが相場全体にも好影響を与えた。
為替が1ドル=105円半ばへと円安が進行していることも追い風。空運や陸運、鉄鋼などのセクターが高い。
米追加経済対策の早期成立への思惑や米雇用情勢の改善への期待感が高まった。前日の米株式相場は主要3指数がそろって上げ、東京市場でもその流れを引き継いだ。
朝高後、日経平均は高値警戒感も出やすくなったことで上昇幅を縮める場面もあった。ただ、日本時間5日午前の米株式指数先物相場が堅調に推移し、つれて上海総合指数や香港ハンセン指数などアジアの主要株式相場が上昇したことで投資家のリスク許容度が改善。先物主導の上昇で値がさ株への買いが入り、上げ幅の一段の拡大につながった。
幅広い銘柄に買いの手が及んだ。空運や陸運、鉄鋼や輸送用機器など景気に敏感な業種での上昇が目立った。原油相場の上昇基調を背景に鉱業も買われた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反発し、昨年来高値を超えた。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4980億円、売買高は7億6255万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1423と、全体の65%を占めた。値下がりは659、変わらずは108銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、鉱業、輸送用機器などが上昇し、下落は海運業と化学。
個別銘柄では、マツダは急騰し、トヨタ、日産自もしっかり。リコーが大きく上昇した。NTTデータなど好業績銘柄への買いも目立った。前日に大幅に上げたソニーも引き続き堅調。ファストリ、ソフトバンクグループも上昇した。
一方、古河電が大きく下げた。川崎汽や商船三井も下落。中外薬も売られた。住友化は軟調。エムスリーが下押し、イビデンは大幅安で、村田製、レーザーテック、TDKもさえない。
東証2部株価指数は前日比63.82ポイント高の7250.28ポイントと5日続伸した。
出来高9939万株。値上がり銘柄数は276、値下がり銘柄数は119となった。
個別では、東亜石油、トーソー、ジェコーが昨年来高値を更新。さいか屋、ファーマフーズ、Jトラスト、フジオーゼックス、高松機械工業が買われた。
一方、スガイ化学工業、いい生活、電響社、コンテック、ロックペイントが売られた。
