347高と続伸、米株高支え 4万2000円台

 
11日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比347円85銭(0.83%)高の4万2179円84銭だった。
 
朝方からリスクオンの地合いとなり日経平均は続伸、前日につけた史上最高値(4万1831円)を上回り、寄り付き時点でフシ目の4万2000円台に初めて乗せた。前日の米国株市場では、パウエルFRB議長の議会証言を受け、早期利下げ期待からハイテク株が買われたが、その流れを引き継いで半導体関連などをはじめ広範囲に買いが先行した。日経平均は一時600円近い上昇をみせる場面もあったが、買い一巡後は上げ幅を縮小した。日本時間今晩に6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、この内容を見極めたいとの思惑からポジション調整の売りが上値を押さえた格好だ。
 
10日の米株式市場で主要3指数がそろって上昇した。なかでもナスダック総合株価指数は7日続伸して最高値を更新するなど、米連邦準備理事会(FRB)による早期の利下げ期待が株式の買いを誘った。海外短期筋の株価指数先物の買いを巻き込んで、東京市場でも東エレク、ソニーGなどに買いが入って日経平均を押し上げた。
 
買い一巡後は伸び悩んだ。日経平均は7月に入ってから前日までに2200円あまり上昇しており、三菱重や日立といったこれまで堅調だった銘柄の一角に売りが出た。市場では「2024年4〜6月期の決算発表シーズンを控え、好調な業績を見極めたい投資家も多い」との声があり、いったん目先の利益を確定する動きが相場の重荷となった。
 
為替は1ドル161円60銭台で推移しており、前日比では目立った動きは観測されず。今晩の海外時間で6月の米消費者物価指数の発表を控えていることから、株式市場とは異なり、為替市場は静かな地合いが続いている。後場の東京株式市場は、引き続き外国人と見られる買いによって大引けにかけて強い動きを示す展開が期待できよう。一方、本日の上昇によって、25日移動平均線との乖離率が+6%台になることから、短期的な上昇に対する過熱感もそろそろ意識されそうな状況だ。
 
 
 


東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは19.10ポイント(0.66%)高の2928.30と前日に更新した史上最高値(2909.20)を上回った。JPXプライム150指数も続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3947億円、売買高は9億1572万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1239。値下がりは353、横ばいは52だった。
 
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、金属製品、医薬品などの上昇率が大きかった。下落は保険業、証券・商品先物取引業、サービス業など。
 
 
個別では、売買代金トップのディスコが大きく上値を伸ばしたほか、レーザーテック、東京エレクトロンも上昇した。ソシオネクストも値を上げている。ファーストリテイリング、第一三共、ファナックが堅調、キーエンスも頑強な値動き。このほか、MonotaRO、トレジャー・ファクトリーが商いを膨らませ急騰をみせた。
 
半面、三菱重工業が引き続き利食いに押され、アドバンテストも冴えない。リクルートホールディングスも軟調。SHIFTは24%超の急落となった。このほか、吉野家ホールディングス、サイゼリヤ、フジクラ、メルカリなどの下げも目立つ。
 

 

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