342円高と大幅反発、ハイテク株に買い

 
14日午前の日経平均株価は反発し、前日比342円49銭(1.05%)高の3万3049円01銭で前場を終えた。
 
きょう前場は主力銘柄を中心にリスクを取る動きが優勢となり、日経平均株価は反発、前引け時点で3万3000円台を回復した。前日の欧州株市場は全面安商状だったが、米国株市場ではNYダウが軟調だったものの、ナスダック総合株価指数が上昇して取引を終えたことで投資家心理が改善した。8月の米消費者物価指数(CPI)はほぼ想定内の結果でFRBによる金融引き締め長期化懸念が後退、東京株式市場でも買い安心感が浮上し主力の半導体装置などハイテク銘柄を中心に買いが入った。日経平均は前場取引終盤に上げ幅を縮小する場面もあったが、前引け近くに再び買いに厚みが加わり340円あまりの上昇をキープした。ただ、値上がり銘柄数は全体の6割弱にとどまっている。
 
東京証券取引所が13日に公表したプログラム売買に係る現物株式の売買状況によると、9月8日時点の裁定残高はネットベースで1兆2983.82億円の買い越しとなり、前週(1兆2104.03億円の買い越し)から増加した。ネットの買い越し金額は2021年以降のレンジ上限に近い水準にまで増加してきた。海外短期筋の先物買いが裁定買い(現物買い・先物売り)を誘発してきたことが読み取れるが、そろそろ短期筋の買い余力は限られてきたと推察される。
 
本日は、3万3000円を回復している日経平均も心理的な節目では売り買いが拮抗しているようで、決して上値が軽いようには見えない。本日の後場も3万3000円を維持して終えられるかが目先の焦点になりそうだ。
 
東証株価指数(TOPIX)が16.53ポイント高の2395.17とともに反発し、6日の年初来高値(2392.53)を上回って前場を終えた。JPXプライム150指数は反発し、前引け時点で7.77ポイント(0.75%)高の1046.45だった。

 


 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8345億円、売買高は7億5761万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1045と、全体の6割弱を占めた。値下がりは693銘柄、変わらずは97銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、鉄鋼、精密機器が上昇、空運業、ゴム製品、海運業が下落した。
 
個別では、日経平均への寄与度が高いファストリや東京エレクトロンが買われた。断トツの売買代金をこなしているレーザーテックが大幅高、ディスコも値を飛ばし、ソシオネクストなど半導体関連の主力どころが軒並み買われた。三菱UFJやトヨタも高い。三菱重工業、JT、日本製鉄なども高い。
 
半面、国内証券が投資判断を引き下げた川崎汽船が利食われ、7月機械受注の下振れが嫌気されたかファナックも安い。傘下の英半導体設計アームの売り出し価格が決まったソフトバンクグループ(SBG)は下げた。デンソーも売りに押された。小糸製作所は外資証券による投資判断の格下げで大幅安。エイチ・アイ・エス、ヤーマンは決算が失望されて大きく下落している。

 

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