337ドル高と3日続伸、米長期金利低下が支援

25日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比337ドル12セント(1.1%)高の3万1836ドル74セントとほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。米長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れたとみた買いがハイテク株などに入った。

 
朝方発表されたS&Pケース・シラーの米住宅価格指数が低下したのを眺め、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げペースを減速させるとの見方が台頭し、長期金利が下げ幅を拡大。取引序盤のダウは徐々に買いが優勢な展開となった。
 
米長期金利は25日、一時4.05%と前日終値(4.24%)から大きく低下した。米連邦準備理事会(FRB)が12月以降に利上げペースを緩めるとの見方から長期金利は低下傾向にある。金利上昇局面で割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株などが買われ、顧客情報管理のセールスフォースとスマートフォンのアップルが上げた。
 
発表が佳境を迎えている米企業の2022年7~9月期決算が警戒したほど悪くないとの見方も株買いを促した。25日は市場予想を上回る増収増益決算を発表した飲料のコカ・コーラが堅調。ダウ平均の構成銘柄ではないが、業績懸念が高まるなか通期の業績見通しを据え置いた自動車のゼネラル・モーターズも買われた。
 
今週は25日夕以降にソフトウエアのマイクロソフトやアップルなど主要ハイテク株の決算発表が続く。前日までの2日続伸で1100ドル超上昇した後とあって、ひとまず目先の利益を確定する目的の売りが出た。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比246.504ポイント(2.3%)高の1万1199.116とほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズと電気自動車のテスラが大きく上昇した。
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

25日のシカゴ日経平均先物は続伸した。12月物は前日比410円高の2万7555円で引けた。米長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れたとみた買いがハイテク株などに入った。同日の日米株式相場が上昇し、日経平均先物にも買いが広がった。

 
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27555 ( +295 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27560 ( +300 )
※( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7013.48(-0.51)

25日のFTSE100種総合株価指数は小幅ながら4営業日ぶりに反落した。前日に比べ0.51ポイント(0.01%)安の7013.48で引けた。25日に発表した2022年7~9月期決算が大幅減益となった英金融大手HSBCホールディングスが6.8%安と売り込まれ、足を引っ張った。銀行株への売りが指数を押し下げた。
指数構成銘柄の約8割が値上がりした。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13052.96(+121.51)

25日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。前日に比べ121.51ポイント(0.94%)高の1万3052.96で終えた。ドイツ長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れた株式が買い直された。不動産株やハイテク株に買いが入った。
個別では、通販大手ザランドが6.6%高、業務用ソフトウエア大手SAPが6.5%高と買われた。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 6250.55(+119.19)

フランスCAC40種指数は1.94%高だった。米国の積極的な利上げ観測が後退し、買い戻す動きが広がった。

 

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