334円高と大幅続伸、ハイテク株など買い先行

12日午前の日経平均株価は続伸し、前日比334円35銭高の2万9612円21銭で終えた。
 
前日の米株式市場でNYダウは下落したものの、ナスダック指数は上昇した。この流れを受け、東京株式市場でも半導体などハイテク株が高く、全体相場を押し上げている。不動産や鉄鋼、自動車といった景気敏感株も買われ、業種別では33業種全てが値を上げている。
 
主要企業の決算発表がほぼ一巡し、米国株に比べ出遅れが目立った日本株への見直し買いが入った。政府の経済対策に前進がみられることも、日本株の支援材料となった。
朝方から断続的に買いが入り、2万9600円台後半に達する場面があった。米国では金利上昇に伴い株価が下落することへの警戒がくすぶるなか、出遅れ感があった日本株への見直し買いが入っているとの声が聞かれた。好決算を発表した銘柄の上昇も目立った。
 
政府が19日に決める経済対策を巡っては、介護・保育分野の処遇改善や中小企業支援など具体策が伝わり始めた。「米国株に対する出遅れ修正が進む中で、日本の政策期待が重なったことが日本株の買いにつながった」とみていた。
 
新型コロナウイルスの感染対策を巡って、政府がイベントの参加人数の上限を撤廃することを検討していると伝わった。経済活動の正常化に向けた動きは内需関連の一角を支える材料となった。
 
なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション11月限SQ(特別清算指数)の市場推定値は2万9388円47銭。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4823億円、売買高は6億9182万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1696と、全体の8割弱を占めた。値下がりは402、変わらずは83だった。
 


個別銘柄では、ソフトバンクグループが高く、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストといった半導体関連株がしっかり。トヨタ自動車、任天堂、東急が高く、日立やデンソー、三菱自動車は年初来高値を更新した。三井不動産や三菱地所が値を上げている。
半面、商船三井や楽天グループ、スズキ、OKI、アステラスが下落した。
 
 
東証2部株価指数は前日比61.79ポイント高の7691.15ポイントと3日続伸した。
出来高2億2447万株。値上がり銘柄数は229、値下がり銘柄数は144となった。
 
個別では、キョウデンがストップ高。ウェルス・マネジメント、川上塗料、上村工業、アマテイ、青山財産ネットワークスなど7銘柄は年初来高値を更新。堺商事、ミライノベート、インタートレード、ゼット、SIGグループが買われた。
 
一方、ギグワークス、エスビー食品、Oak キャピタル、北日本紡績、山喜など14銘柄が年初来安値を更新。ヴィスコ・テクノロジーズ、ゼロ、カワセコンピュータサプライ、日本パワーファスニング、東京ソワールが売られた。
 

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