31日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比332円71銭高の2万1790円00銭だった。
前日の米国株が大幅反発した流れを受けて、朝方から買いが先行した。寄り後も売り物を吸収し次第に水準を切り上げる展開となった。
円相場は1ドル=113円台で取引時間中も円安・ドル高が進行。中国・上海総合指数の上昇を確認すると日経平均株価は上げ幅を拡大した。
前日に続き半導体関連が高く、輸出株で業績上方修正をした銘柄などが軸となって、全体相場を押し上げている。
中国国家統計局が31日発表した10月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.6ポイント低下の50.2と2年3カ月ぶり低水準だったが、減速はある程度織り込み済みとの受け止めから相場の反応は限られた。
主要企業の9月中間決算発表も相次いでおり、個別銘柄への売り買いは活発。ファナックなどの業績予想を下方修正した銘柄にも買いが続いた。「業績の悪い銘柄にも底値感が出ており、少し地合いの変化を感じる」と目先の底打ちを予想する市場関係者もいた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4947億円、売買高は7億6973万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1507、値下がりは558、変わらずは45だった。
個別では、ソフトバンクグループ、ソニーが高く、米フィラデルフィア半導体株指数の上昇を受け、アドバンテスト、東京エレクトロンやSUMCOなど半導体関連も買われた。ファナック、ローム、キーエンスなども高い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。ファンケルは大幅高。フォスター電機、スミダコーポレーションが急騰、タダノも値を飛ばした。
半面、任天堂が軟調、ジェイ エフ イー ホールディングスが大きく値を下げた。千代田化工建設、マキタが急落。神戸鋼が売られ、第一三共やユニファミマ、キヤノンは下落した。ポーラ・オルビスホールディングスも大幅安となっている。
東証2部株価指数は前日比112.74ポイント高の6953.22ポイントと続伸した。
出来高5256万株。値上がり銘柄数は312、値下がり銘柄数は95となった。
個別では、スリーエフが年初来高値を更新した。日本抵抗器製作所、セントラル総合開発、アイスタディ、オプティマスグループ、高松機械工業が買われた。
一方、アスモ、三光マーケティングフーズ、倉庫精練、川上塗料、ロックペイントなど19銘柄が年初来安値を更新した。図研エルミック、ショクブン、明星電気、ぷらっとホーム、ツインバード工業が売られた。
