329円高と大幅に3日続伸、米株先物上昇受け

21日午前の日経平均株価は続伸し、前日比329円39銭(1.21%)高の2万7547円24銭で前場を終えた。
 
朝方は売り買い交錯で始まったが、その後は日経平均が次第に水準を切り上げ、前引け時点で300円を超える上昇となった。前日の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの展開だったが、きょう取引時間中は米株価指数先物が堅調な値動きを示し、これに引っ張られる形で225先物に買いが入り全体相場を押し上げた。
 
半導体関連セクターに買いが目立った。日経平均は2万7000円台前半の売り物をこなし、今月6日以来となる2万7500円台に乗せている。
 
米国の主要ハイテク銘柄で構成するナスダック100株価指数の先物が日本時間21日の取引で一時前日清算値比0.8%超上昇。米長期金利が低下したことや電気自動車(EV)大手の米テスラの決算を材料視しており、東京株式市場でもグロース(成長)株の精密機器、電気機器などが買われた。
 
きょうの大引け後には日電産やディスコなど主要企業の決算発表を控える。「2023年3月期見通しに対する期待感から先回りで買った投資家もいるのではないか」とみていた。

 


 
市場では、「半導体製造装置を手がけるオランダのASMLの22年1-3月の決算が好調だったことで、半導体関連銘柄に物色の矛先が向かい、日経平均株価を押し上げた。ただ、ここから上の水準は、前回もみ合ったゾーンの下限にあたり、戻り待ちの売りが警戒される」との慎重な声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2059億円、売買高は4億7949万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は1106と、全体の約6割を占めた。値下がりは642、変わらずは89だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、金属製品、パルプ・紙、機械が上昇。鉱業、石油・石炭製品は下落。
 
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連の主力株が買われ、ファーストリテイリングも上昇した。キーエンス、テルモ、ファナック、TDK、ヤマハも高い。日本電産がしっかり。マイネットがストップ高に買われ、フジクラも値を飛ばした。
 
半面、任天堂が冴えず、キヤノンも売り優勢、BEENOSが急落したほか、グリーも大幅安。セラク、ネットプロテクションズホールディングスの下げも目立った。トレンドやキヤノン、クレセゾン、丸紅は下落した。

 

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