3日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比327ドル00セント(1.0%)高の3万3601ドル15セントで終えた。2月17日以来およそ1カ月半ぶり高値。
サウジアラビアは前日、5月から年末にかけて原油生産を自主的に日量50万バレル減らすと発表した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」諸国も同調。全体で日量約116万バレルの追加減産となる見通しとなった。
3日の国際原油相場は急騰。米国産標準油種WTIの中心限月5月物は前週末比約6%高の1バレル=80.42ドルを付け、1カ月ぶりに80ドル台に乗せた。株式市場では、原油高を好感し、エネルギー関連株が上昇し、相場を押し上げた。
収益改善期待から石油のシェブロン、建機のキャタピラーに買いが入った。
3日発表の3月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は前月比1.4ポイント低い46.3と、市場予想(47.3)を下回った。原油価格の上昇も先行きの景気懸念を強め、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルクなどディフェンシブ株の買いにつながった。
一方、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、スポーツ用品のナイキといった消費関連が売られた。顧客情報管理のセールスフォースも下落した。
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前週末比32.454ポイント(0.3%)安の1万2189.453で終えた。1〜3月期の世界販売台数が市場予想に届かなかった電気自動車のテスラが6%安で終えた。半導体のマイクロン・テクノロジーも安い。
【シカゴ日本株先物概況】
3日のシカゴ日経平均先物は横ばいで終えた。6月物は前週末比変わらずの2万8205円で引けた。NYダウは、原油価格の上昇を受けてエネルギー株が買われ、続伸した。米株式相場の上昇が支援材料となる半面、最近の上昇による高値警戒感から売りも出た。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28205 ( -45 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28270 ( +20 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7673.00(+41.26)
3日のFTSE100種総合株価指数は6日続伸した。前週末に比べ41.26ポイント(0.54%)高の7673.00と、10日以来3週間ぶりの高値で終えた。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が2日、自主減産を表明した。原油需給が引き締まるとの見方から原油先物相場が急上昇しており、業績への好影響を期待したエネルギー株への買いが指数を押し上げた。
個別では、では、石油大手BPが4.3%高、同業シェルが4.2%高となったほか、たばこ大手インペリアル・ブランズも2.3%高と買われた。一方、資源大手グレンコアは2.6%安、金融大手M&Gは2.4%安、水道サービス会社ユナイテッド・ユーティリティーズ・グループは2.3%安だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15580.92(-47.92)
3日のドイツ株価指数(DAX)は6営業日ぶりに反落した。前週末に比べ47.92ポイント(0.31%)安の1万5580.92で終えた。前週末までに5日続伸し短期的な過熱感が強まっており、幅広い銘柄に利益確定の売りが出やすかった。ハイテクやヘルスケア、金融株の一角が下落した。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.4%高と急伸したものの、ハノーバー再保険、医薬大手メルク、製薬大手サルトリアスはいずれも2.3%安と下げを主導した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7345.96(+23.57)
フランスCAC40種指数は0.32%高だった。
原油価格が上昇。収益拡大につながるとの期待が高まった石油株に買いが入った。
