316円高と続伸、4万円台に乗せる 半導体関連に買い

 
4日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前週末比316円01銭(0.79%)高の4万0226円83銭だった。上げ幅は400円を超える場面があった。初めて4万円台に乗せ、1日に付けた最高値(3万9910円)を上回った。史上最高値圏を走る展開となっている。
 
前週末の欧州株市場が文字通りの全面高に買われたほか、米国株市場でもハイテク株中心に強気優勢の地合いとなり、エヌビディア<NVDA>をはじめAI・半導体関連株に人気化する銘柄が相次いだ。東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好で同関連株に物色の矛先が向いている。前週末に日経平均は740円あまりの急騰を見せていたことで、目先高値警戒感からの利食いも観測されるが、それらを完全にのみ込む形で買いの勢いの強さが目立っている。ただ、個別銘柄ベースでは値下がり銘柄が1100を超え、値上がり銘柄数の2倍以上となるなど偏りがみられる。
 
前週末に発表の米国の景気指標が市場予想を下回ったことを背景に、景気減速懸念が強まった。米連邦準備理事会(FRB)による利下げへの期待が再び強まり、米株式市場ではハイテク株が買われた。東京株式市場でも値がさの半導体株が買われた。前引け時点では東エレクとアドテストの2銘柄で日経平均の指数を170円ほど押し上げた。
 
今週末8日には株価指数先物とオプション3月物の特別清算指数(SQ)の算出を控える。市場では「日経平均が心理的な節目の4万円を上回ったことをきっかけに売り方が損失回避(デルタヘッジ)の先物買いを入れ、相場を押し上げている面もありそうだ」(国内運用会社)との声が聞かれた。
 
値がさの大型株が買われる一方、中小型株や銀行や商社などのバリュー(割安)株には売りも目立った。前引け時点の東証プライムの値上がり銘柄数は506と、3割にとどまり、1120銘柄が値下がりした。横ばいは31銘柄だった。
 
東証プライム市場の6割超の銘柄が下落しており、前場の終値時点でのNT倍率は14.82倍まで拡大。1月以降よく見られた日経平均優勢の地合いとなっている。前場終値時点の25日移動平均線との乖離率は+6.74%と短期的な過熱感を示す+7%には届いていない。一方、200日移動平均線との乖離率は+20.98%と既に+20%を超えていることから、日経平均の上昇一服はそろそろと見ておいた方が良さそうだ。後場は、東エレクなど半導体株が上げ幅を維持できるか注目したい。
 
 
 

 



 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは4.37ポイント(0.16%)高の2713.79だった。JPXプライム150指数は続伸し、5.78ポイント(0.48%)高の1200.98で前場を終えた。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆430億円、売買高は10億342万株だった。
 
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、鉱業、電気機器などが上昇した。下落は海運業、空運業、ゴム製品など。

個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが大きく上値を伸ばしたほか、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなどへの買いも目立つ。野村マイクロ・サイエンスも値を飛ばした。ルネサスエレクトロニクス、ソシオネクスト、三越伊勢丹、キーエンス、サイバーも高い。クロスキャットがストップ高を演じ、さくらインターネットも商いを伴い急騰、ニーズウェルも大幅高。
 
半面、川崎汽船が大きく利食われ、トヨタ自動車、ソニーグループも冴えない。任天堂も売りに押された。NXHD、あおぞら銀が下げた。KeePer技研が急落、伊藤園も下げている。
 

 

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