29日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比307円87銭高の2万9484円57銭で前場を終えた。
米株高を受けて買い優勢で始まった。半導体関連や値がさ株の上昇が目立ち、全体を押し上げた。業績に対する期待も追い風に東エレク、アドテストなどが買われた。きょうは3月期末の権利付き最終売買日で配当取りなどを狙った買いが入りやすかった。先物に配当再投資目的の買いも見込まれているのも相場を支えた。
しかし、買いの勢いは続かず、日経平均も寄り後すぐに伸び悩んだ。前場中盤は2万9400円を挟んで行ったり来たりの展開。前引けにかけてやや持ち直したが、2万9500円近辺で頭打ちとなった。
下げが目立ったのは野村で、前引けでは15%安となった。米国顧客との取引に起因して多額の損害が生じる可能性のある事象が発生したと発表したのをきっかけに、売りがかさんだ。市場では「損失計上で万が一、配当などに影響が出るようなら株価への下押し圧力も尾を引くと考えられる」といった声もあった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4841億円、売買高は7億7851万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1246と、全体の約57%だった。値下がりは857、変わらずは90銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、サービス業、電気機器、ゴム製品などが上昇した。下落は証券・商品先物取引業、海運業、空運業など。
個別では、東エレク、ソニー、レーザーテック、信越化、ファナックが買われ、トヨタ、ブリヂストンは堅調だった。任天堂、楽天、OLC、ファーストリテ、三井住友、日本郵政、JT、ダイキンが上昇した。
半面、ソフトバンクGが売られ、三菱UFJ、オリックスが小安く、野村は急落。武田はさえない。郵船、JAL、JR西日本、日本電産、日立、オリンパス、丸井Gが下落した。
東証2部株価指数は前週末比15.72ポイント高の7562.08ポイントと3日続伸した。
出来高1億1896万株。値上がり銘柄数は231、値下がり銘柄数は170となった。
個別では、あじかん、ICDAホールディングス、バイク王&カンパニー、ミズホメディー、瀧上工業など9銘柄が昨年来高値を更新。SECカーボン、松尾電機、IJTT、セキド、ジオスターが買われた。
一方、グローバルダイニング、ウェルス・マネジメント、パシフィックネット、西菱電機、YE DIGITAL売られた。
