306安と反落、一時400円超安 利益確定売り優勢

 
4日午前の日経平均株価は反落し、前日比306円55銭(0.91%)安の3万3446円78銭で前場を終えた。前日の取引で日経平均は564円上げて年初来高値を更新しており、値がさ株を中心に短期的な利益確定売りが広がった。下げ幅は400円を超える場面があった。
 
前日の米国株市場は短縮取引のなかNYダウなど主要株価指数が小幅プラス圏で引けたが、きょうは独立記念日の祝日に伴い休場となることで、東京株式市場でも海外投資家の買いが入りにくくなっている。そうしたなか、日経平均は先物主導で大幅高となった前日の反動が出ている。
 
前日の米株式市場は独立記念日の前日で短縮取引となったうえ、4日は休場となる。米国株が方向感に欠けて手掛かり難の中、前日の大幅高を受けて利益確定売りが優勢だった。7月上旬は上場投資信託(ETF)分配金捻出に伴う売りが見込まれ、先回りした売りが出やすいとの見方もあった。
 
「日経平均のチャートが売りサインとされる『ダブルトップ』に近い形状になりつつあることも警戒されているようだ」との声もあった。
 
本日の東京株式市場は米株高をよそに反落、前日の大幅高の反動が優勢となっている。前日の日経平均の大幅高、そして終値でのバブル崩壊後高値の更新については目を見張るものだったが、本日は早々に3万3500円を割り込んでおり、この水準では強弱感が対立しやすいようだ。
ただ、前日は値幅の割には東証プライム市場の売買代金が3兆4000億円台と、ここ数週間の水準と比較すると活況とはいえない水準だった。一方で先物の日中売買高をみると、日経225先物が5万811枚、東証株価指数(TOPIX)先物が4万5851枚と、前者の売買高が多めだった。前日の日本株の大幅高については、四半期末に伴う需給イベント通過などのあく抜け感が意識されやすいなか、短期筋の先物主導での買い戻しが中心だったと冷静に見た方がよさそうだ。
 
 



東証株価指数(TOPIX)も反落した。前日から算出を始めたJPXプライム150指数は前引け時点で前日比11.97ポイント安の1055.99だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7389億円、売買高は7億3092万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1073と、全体の約6割を占めた。値上がりは689銘柄、変わらずは73銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、医薬品、卸売業、ゴム製品、機械などが下落。銀行、海運などが上昇。
 
個別では、前日に肺がん薬の臨床試験の一部で有意性を示さなかったと発表した第一三共が商い急増のなか大幅安に売り込まれたほか、三菱商事も軟調。ダイキン工業やファナックも値を下げた。ファーストリテイリングが安く、ソシオネクストも売りに押された。テスホールディングスが大きく下落、長野計器も利食われた。
 
半面、アドバンテストや太陽誘電、クレセゾンが買い優勢、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも高い。楽天グループも上昇した。ネクステージが急騰、日東精工も値を飛ばした。千葉興業銀行など地銀株に高いものが目立つ。

 

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