米株式には買いが先行し、ダウ平均は200ドルあまり上げる場面があった。前日までの2営業日で752ドル下げており、自律反発を期待した買いが入った。主要株価指数の2024年の上昇率が軒並み2ケタとなるなか、今年逆行安となった銘柄の一部に見直し買いが入った。
ダウ平均ではエヌビディアの下げが目立った。アマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、アップル、セールスフォースも安い。一方、ナイキやメルク、シェブロンが買われた。
ダウ平均は2年連続で上昇し、昨年末比では4854ドル(12.88%)高で終えた。インフレ鈍化を受けてFRBは9月に4年半ぶりに利下げした。米景気が底堅さを維持したことで株高が続いた。11月の米大統領選挙後には一段高となり、12月上旬にかけて断続的に最高値を更新した。5月中旬には初めて4万ドルを突破していた。
個別銘柄では11月にダウ平均に加わったエヌビディアが年間で2.7倍に上昇した。続いてウォルマートが72%高、アメリカン・エキスプレスが58%高、ゴールドマン・サックスが48%高となった。半面、ボーイングが32%、ナイキが30%、アムジェンが9%あまり下落した。
ナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比175.993ポイント(0.90%)安の1万9310.792(速報値)で終えた。テスラやブロードコムなどの半導体株が売られた。年間では2年連続で上げ、28.64%上昇した。12月には一時、節目の2万を上回った。
S&P500種株価指数は4日続落し、前日比25.31ポイント(0.42%)安の5881.63(速報値)で終えた。24年年間では23.30%上げ、2年連続で上昇した。指数構成銘柄の年間の上昇率首位はパランティア・テクノロジーズで4.4倍、2位は電力のヴィストラで3.6倍、3位がエヌビディアだった。
S&P500 5881.63 ( -25.31 )
NASDAQ 19310.79 ( -175.99 )
米10年債利回り 4.572 ( +0.033 )
NY(WTI)原油 71.72 ( +0.73 )
NY金 2641.0 ( +22.9 )
VIX指数 17.35 ( -0.05 )
【シカゴ日本株先物概況】
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
中型株で構成するFTSE250種株価指数は31日、前日比1.06%高の2万0622.61で終えた。年間としては2年連続で上昇し、年末時点の水準が21年以来3年ぶりに2万を上回った。
FTSEの構成銘柄では、小売り大手JDスポーツ・ファッションが3.32%高、産金大手エンデバー・マイニングが2.37%高、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスが2.26%高と相場をけん引。一方、会計ソフト大手セージは0.93%安、不動産サイト大手ライトムーブは0.80%安、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は0.72%安となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ市場は31日と1月1日はいずれも休場で、2日に取引が再開される。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.92%高(年間は2.15%安)で取引を終えた。個別では、福利厚生サービス大手エデンレッドが2.88%高、コンサルティング会社キャップジェミニが1.90%高、コールセンター運営大手テレパフォーマンスが1.71%高と買われた半面、金融大手クレディ・アグリコルは0.11%安、通信大手オレンジは0.02%安で引けた。
