6日午前の日経平均株価は続落し、前日比299円58銭(1.08%)安の2万7513円68銭で前場を終えた。
きょう前場はリスク回避目的の売りが続いた。日経平均は一時340円以上値を下げる場面もあった。前日の米国株市場では米景気減速を示す経済指標を嫌気して買い手控えムードが続いた。運用リスクを避ける動きが広がり、半導体関連や輸出企業の一角が軟調に推移した。
ディフェンシブストックへの買いを支えにNYダウは反発したものの、ナスダック総合株価指数は3日続落となっており、東京市場でも押し目に積極的に買い向かう動きはみられない。半導体関連や機械株などへの売りが目立つ。売り一巡後は押し目買いの動きも観測されるが、あすの米雇用統計の発表を見極めたいとの思惑が上値を重くしている。
5日に発表された3月の米ADP雇用リポートで非農業部門の雇用者数の増加が市場予想に届かず、同日発表の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数も市場予想を下回った。米株市場ではナスダック総合株価指数が3日続落。米ハイテク株安を受け、6日の東京株式市場では東エレクなど値がさの半導体株への売りがきつかった。
東証株価指数(TOPIX)は17.93ポイント安の1965.91と、ともに続落して午前の取引を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3040億円、売買高は5億1883万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1361と全体の7割超を占めた。値上がりは389、変わらずは85だった。
業種別株価指数(33業種)は機械、電気機器、海運業、金属製品などが下落した。上昇は電気・ガス業、食料品など。
個別では、信越化、アドテスト、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が安く、長崎県諫早市に建設する半導体部品の新工場に2028年度までに620億円を投じると発表した京セラの下げも目立った。ファナック、キーエンス、SMCなどFA関連も売られた。日本郵船など海運株が利食われ、日本製鉄も下値模索が続いている。HEROZ、TOKYO BASEが大幅安、大阪チタニウムテクノロジーズの下げも目立った。
半面、食品や医薬品などディフェンシブ株の堅調が目立ちアステラス、武田薬品工業、エーザイなど医薬品関連の一角や東京電力ホールディングスをはじめ電力株に買いが集まった。GSIクレオスが大幅高、オーバルも物色人気。キッコマン、味の素も上昇した。
