〔米株式〕ダウ小幅続伸、55ドル高=ナスダックは反落
29日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比55ドル96セント高の4万9071ドル56セントだった。28日夕発表の四半期決算が市場予想を上回ったIBMなどに買いが入った。一方、決算を受けてマイクロソフトが急落し、ダウ平均は400ドルあまり下げる場面があった。
ダウ平均は安く推移する場面が目立った。主要株価指数は最高値圏で推移しており、前日にはS&P500種株価指数が節目の7000を上回る場面があった。ハイテクを中心に利益確定や持ち高調整の売りが広がり、ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えた。
売り一巡後は下げ幅を縮小し、引け間際に上げに転じた。来週にかけて発表が続く主要企業決算を見極めたい市場参加者が多かった。S&P500種なども引けにかけて下げ渋った。
ダウ平均の構成銘柄では、米コンピューターサービス大手IBMは5.1%高。前日引け後に発表した25年10~12月期決算は増収増益。米メディアによると、売上高と調整後1株当たり利益は市場予想を上回った。
29日に決算発表したハネウェル・インターナショナルとキャタピラーも上昇し、指数を支えた。原油価格の上昇を受けシェブロンも高かった。引け後に決算発表予定のアップルも買われた。
ダウ構成銘柄ではないが、メタプラットフォームズは10%あまり上昇した。28日夕発表の四半期決算や見通しが市場予想を上回り、人工知能(AI)投資の拡大が広告事業の成長に寄与していると受け止められた。
マイクロソフトは10%の大幅安。前日の取引終了後に発表した2025年10~12月期決算は前年同期比60%の増益だった。ただ、設備投資額が大幅に増加した一方で、クラウド事業の伸びが鈍化したことなどが嫌気された。ダウ平均を300ドル近く押し下げる要因となった。
IT大手のAI(人工知能)関連投資の先行きや収益性が懸念される中、同じくダウ構成銘柄の顧客管理ソフトウエア大手セールスフォースは6%超安と下落率上位だった。
ダウ平均の構成銘柄以外で28日夕から29日にかけて決算を発表したクラウド業務管理のサービスナウや独のソフトウエアのSAPの米預託証券(ADR)が売られ、ソフト関連が連れ安した。業務ソフトセクターはAIの台頭が経営の逆風になるとの懸念が強い。ダウ平均ではボーイングも安かった。
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落した。終値は前日比172.328ポイント安の2万3685.120だった。前日夕に決算を発表したテスラが安かった。ソフトウエア関連銘柄の下げも目立った。
〔ロンドン株29日 小幅反発〕
29日の英FTSE100種総合株価指数は小幅に反発し、前日比17.33ポイント高の1万0171.76で終えた。イラン情勢の緊張が高まったことで原油先物が買われ、英シェルなど石油株が上昇した。
ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物(期近3月物)は一時1バレル71ドル台後半と前日比5.1%高まで上昇し、期近物として2025年8月初旬以来の高値を付けた。
鉱業株に買いが先行したほか、英銀ロイズ・バンキング・グループが上げた。ロイズは29日発表した2025年10〜12月期決算で特殊要因を除く税引き前利益が市場予想を上回ったことが材料視された。
29日の米株式市場で主要な株価指数が下げ幅を広げる場面があった。米マイクロソフト株の下落などが投資家心理を冷やし、英FTSE100種指数も取引終了にかけて上昇幅を急速に縮めた。
FTSEの構成銘柄では、プライベート・エクイティ会社3i(スリーアイ)グループが8.77%高と急伸し、産業・エネルギー会社のメトレン・エナジー・アンド・メタルズが2.70%高、石油大手シェルが2.38%高で続いた。
他方、建機レンタルのアシュテッド・グループは7.57%安、産金大手フレスニロは5.25%安、会計ソフト大手セージは4.06%安となった。
〔ドイツ株29日 続落〕
29日のドイツ株価指数(DAX)は3日続落し、前日比513.33ポイント(2.06%)安の2万4309.46で終えた。2025年12月22日以来、約1カ月ぶりの安値となる。
時価総額が大きいソフトウエアの独SAPが前日比16%安となり、指数を下押しした。
SAPが29日公表した25年12月期決算と26年の見通しを受け、市場ではクラウド製品の受注残の伸びが物足りないとの受け止めが出た。
DAXでは、総合電機大手シーメンスが2.01%高、食品加工機器大手GEAグループが1.60%高、不動産大手ボノビアが1.55%高と上昇。半面、SAPは16.07%安と売り込まれ、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズは3.73%安、不動産検索サイト大手スカウト24も3.33%安と下げた。
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は小幅ながら反発し、前日比0.05%高で終えた。29日の米国株市場で主要な株価指数が下げ幅を広げる場面があり、CAC40も取引終了にかけて上昇幅を縮めた。
