288円高と反発、米ハイテク株高

 
9日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比288円44銭(0.90%)高の3万2454円92銭だった。
 
きょう前場は主力株を中心に買い優勢の展開で、日経平均は高く始まった後いったん値を消したが、その後は買い直され一時3万2500円近辺まで水準を切り上げ、上げ幅は一時300円を超えた。
前日の米国株市場では長期金利の低下を背景にハイテク株が強い動きを示したことで、東京市場もこれに追随する形となった。
外国為替市場で円安基調となったことも輸出セクター中心に追い風となった。個別は好決算発表銘柄を物色する動きが活発。一方、決算が悪かった銘柄やコンセンサスに届かなかった銘柄への仕掛け的な売りも観測される。
 
 
前日の米市場では、長期金利の低下を受けてハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が小幅ながら9日続伸。東京市場でも主力の半導体関連などグロース(成長)株の一角に買いが入った。外国為替市場では一時1ドル=151円台まで円安・ドル高が進んだことも、先物などへの買い意欲を強めた。
 
朝方は伸び悩む場面もあった。チャート上の3万2000円台前半は今年に入ってからの売買が多い価格帯であるため、戻り待ちの売りが出やすかった。
 
後場も引き続き決算関連の物色が中心となりそうだ。ただ、決算への失望感から急落する銘柄も散見されるため、決算内容を確認してから動いた方が安心か。また、昨日の米国市場時間外でアーム・オールディングスが決算への失望感から急落し、投資収益を下押しする懸念からソフトバンクGが売り優勢でスタートしたが、その後持ち直している。出資先のウィーワーク破綻の影響も懸念されているため、本日大引け後に発表される決算には注目が集まりそうだ。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は11.56ポイント高の2317.51と反発した。JPXプライム150指数は反発し、前引け時点で5.57ポイント(0.55%)高の1025.11だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆547億円、売買高は8億2768万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は902と、全体の5割強を占めた。値下がりは700、変わらずは56銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、その他製品、鉱業、輸送用機器などが上昇。下落はサービス業、非鉄金属など。
 
個別では、売買代金が前場で3000億円を超えたレーザーテックが上値追い、任天堂も商いを膨らませ高い。TOWAが急騰、日経平均への寄与度が高いファーストリテイリングや東エレクが買われた。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが円建て社債の発行を準備していると伝わり、三菱商など商社株が買われた。ローランド、シュッピン、ミツバなどが値を飛ばした。
 
半面、三井住友フィナンシャルグループが冴えず、ソニーグループも売りに押された。前日に決算発表したリクルートホールディングスが大幅安、武田薬品工業、川崎重工業なども冴えない。Sun Asteriskが急落、フジクラ、シャープなども大きく売り込まれた。

 

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