282円高と続伸、米株高受け

 
11日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比282円00銭(1.08%)高の2万6457円56銭、東証株価指数(TOPIX)は19.48ポイント高の1900.36といずれも4営業日続伸して午前の取引を終えた。
 
前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など主要インデックスが揃って上昇したことを受け、リスク選好の相場が続いた。先物主導で日経平均株価は一時300円あまり上昇する場面もあった。その後はやや伸び悩んだものの高値圏で売り物をこなし、2万6000円台半ばで前場の取引を終えている。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が10日の講演で、金融政策に関して踏み込んだ言及をしなかった。市場では金融引き締めに積極的な「タカ派」寄りの発言が警戒されていたため、買い安心感が広がった。10日の米株式市場ではナスダック総合株価指数が1%上昇。この流れを受けて日本株にも幅広く買いが入った。
 
ただ、日経平均は大幅に4日続伸しているが、依然として下向きの25日移動平均線を大きく下回っており、買い戻しの域を出ていない。
午前中ごろには株価指数先物に散発的な買いが入り、現物株にも買いが波及した。市場では「短期志向の投資家が先物に買い戻しを入れた一方、中長期目線の投資家は様子見しながら薄く広く買いを入れている」との指摘があった。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2183億円、売買高は4億8951万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1546、値下がりは229、変わらずは60だった。
 
 



業種別株価指数(33業種)では精密機器、鉄鋼、電気機器の上昇が目立った。下落は空運業、パルプ・紙のみ。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連株が上値追いを続けているほか、前日に3~11月期の決算を発表した安川電機も買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。ファナックやキーエンス、日本製鉄も買われた。ファーストリテイリングが商いを伴い上昇、日医工、インフォマートなども値を飛ばした。
 
半面、第一三共やエーザイが利益確定売りに押され、メルカリ、JTも安い。資生堂が冴えず、Jフロントや三越伊勢丹など百貨店株が安い。エスプールが売られた。テノ.ホールディングスも大きく利食われた。
 

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