日経平均株価が前日比28円17銭安の2万7708円30銭、東証株価指数(TOPIX)は6.83ポイント安の1946.80で午前の取引を終えた。決め手となる材料を欠く中で売り買いが交錯し、前場の株価指数は前日終値近辺でもみ合う時間が長かった。
外国為替市場で円相場が円高・ドル安方向に傾き、自動車など主力銘柄の一部に売りが出た。朝方は前日の米ハイテク株高を受けて半導体関連に買いが集まり、日経平均は上げ幅を200円超に広げる場面もあった。
ただ、一巡後は株価指数先物に断続的な売りが出て下げに転じ、一時2万7662円28銭(同74円19銭安)まで軟化した。その後、再度プラス圏入りする場面もあったが、買い進む動きにはつながらず、引けにかけて小安い水準で推移した。
メガバンクなど銀行株も軟調で、全体相場に押し下げ圧力が働いた。ただ、下値では押し目買いが入り、下げ幅はわずかにとどまっている。値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回っている。
東証プライムの出来高は5億7468万株、売買代金は1兆3093億円。騰落銘柄数は値上がり963銘柄、値下がり802銘柄、変わらず73銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、保険業、海運業、銀行業、ゴム製品などが下落。上昇は鉱業、陸運業など。
個別では、ソフトバンクグループが堅調、東京エレクトロンもしっかり。ファーストリテイリングが値を上げ、楽天グループが大きく買われた。IMAGICA GROUP、日本電波工業、しまむらなども値を飛ばした。
半面、レーザーテックが朝高後に値を消し、日本郵船、川崎汽船なども軟調、任天堂が売りに押された。三菱商事も安い。良品計画、大平洋金属の下げも目立った。
