28円安、一時3万2000円割れ

 
4日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前引けは前日比28円34銭(0.09%)安の3万2130円94銭だった。
 
米長期金利が上昇しハイテク株などが下落するなか前日のNYダウは66ドル安と続落した。これを受けた、東京市場も売りが先行する展開となった。日経平均株価の下落幅は一時200円を超え、取引時間中として7月13日以来、約3週間ぶりに心理的節目の3万2000円を割り込む場面があった。
ただ、下値には買いが入り売り一巡後は下げ幅を縮小した。
 
米長期金利の指標である米10年債利回りは3日、一時4.19%と約9カ月ぶりの水準に上昇した。日銀による金融政策の修正で国内の長期金利にも上昇圧力がかかっており、株式市場では相対的に割高感が意識されやすいPER(株価収益率)の高い銘柄を中心に売りが出やすかった。
 
一方、日経平均は前日までの2日間で1300円超下げており、自律反発を見込んだ押し目買いも入った。朝方に節目の3万2000円を割り込んだタイミングで、海外短期筋による先物買いや売り方の買い戻しが優勢になり、日経平均は前場中ごろに130円超まで上げ幅を広げる場面があった。
 
前日まで上昇が続いていた日本の新発10年物国債利回りは、本日は上昇一服となっており、長期国債先物も下げ渋っている。前日は日本銀行が午後に臨時の国債買い入れを実施したにもかかわらず、長期金利が低下したのは一時的ですぐに低下分を埋める動きとなっていた。日銀を試すかのような海外投機筋と思われる向きからの国債売りが入っていたとみられるが、本日はいったん小休止しているもようだ。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は0.99ポイント安の2267.36と続落して午前の取引を終えた。JPXプライム150指数は前引け時点で2.23ポイント(0.22%)安の1019.09だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9493億円、売買高は8億1610万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は905と、全体の約5割を占めた。値上がりは841、変わらずは87銘柄だった。

 


 
業種別株価指数(33業種)は繊維製品、その他製品、ゴム製品などが下落。上昇は、海運業、保険業、鉱業など。
 
個別銘柄では、レーザーテックやソシオネクストが安く、ファーストリテイリングやキーエンスが値を下げた。任天堂やソニーグループも安い。テルモやファナック、太陽誘電の下げも目立った。エーザイや協和キリン、アステラスも売られた
 
半面、日本郵船や川崎汽船といった海運株が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株も堅調。花王やZホールディングスが買われた。東エレクやソフトバンクグループ(SBG)が高い。コナミGや花王、ヤマトHDの上げも目立った。トヨタや東京海上、丸紅も買われた。
 

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