24日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前週末比266円37銭(0.99%)高の2万7156円95銭、東証株価指数(TOPIX)は15.72ポイント高の1897.70と反発して午前の取引を終えた。
きょう前場は前週末の米国株市場でNYダウなど主要株指数が大きく買われたことを好感する形でリスク選好の地合いとなった。FRBが年内にも金融引き締め姿勢を緩めるとの観測が浮上したことで、米株市場では投資家のセンチメントが改善しており、東京株式市場でもこれを引き継ぐ格好となった。日経平均は寄り付きで2万7000円台を回復したが、その後先物を絡め一段高に買われ、一時は400円を超える上昇をみせる場面もあった。ただ、その後は戻り待ちの売りを受けて上げ幅を縮小している。
この日発表された中国7-9月期GDP(国内総生産)などの中国指標の影響は限定されたが、香港ハンセン指数や上海総合指数の下げが重しとなった。
市場からは「米株高がサポートし、頑張っている方だ。ただ、習近平総書記の3期目続投で独裁体制への警戒感とともに香港株安などが重しとなっている。日経平均は200日線からなかなか上に行けず、決算控えでもあり、ここからは手が出しづらい」との声が聞かれた。
東証プライムの出来高は5億4985万株、売買代金は1兆4297億円。騰落銘柄数は値上がり1178銘柄、値下がり592銘柄、変わらず67銘柄。
業種別株価指数(33業種)では海運業、非鉄金属、機械などが上昇。不動産業、小売業、陸運業などは下落した。
個別では、売買代金をこなしているレーザーテックが上値追いを続け、アドテスト、東京エレクトロンも買われるなど半導体主力株に物色の矛先が向いている。ソフトバンクグループも買い一巡後は伸び悩んだが一時約半年ぶりに年初来高値を更新した。このほか、日本郵船、川崎汽をはじめ海運大手への買いが目立つ。リクルートが上昇。ラクスが値を飛ばし、タツモも大幅高となっている。
半面、ファーストリテイリングが軟調、エーザイも売りに押された。JR東海、JR西日本など電鉄株も目先利食い優勢に。ギフティが急落、西松屋チェーン、高島屋や日本紙、マツキヨココカラ&カンパニーなどの下げも目立った。
