264円安と続落 短期の地合い悪化

15日午前の日経平均株価は続落し、前日比264円66銭安の2万8343円83銭で終えた。
14日のNYダウは反発し、44ドル高となった。6月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったものの、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の下院金融サービス委員会での証言で金融緩和の縮小を急がない姿勢が確認され、買い安心感につながった。
ただ、半導体関連株などに売りが出て、ナスダック総合指数は続落。また、14日の東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が1149人と、5月13日以来およそ2カ月ぶりに1000人を超え、国内での新型コロナウイルスの感染拡大が、経済活動に与える影響が懸念されているほか、外国為替市場で1ドル=110円台を割り込むドル安・円高も嫌気された。
 
日経平均は戻りの鈍さが嫌気され、短期的な地合いが悪化しているとの見方がある。主力銘柄に持ち高調整の売りが出やすかった一方で、倉庫や建設の一部には買いが入った。「衆院の解散・総選挙を前に補正予算が組まれるとにらみ、内需関連の一部が物色対象となった可能性がある」との指摘が出ていた。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、午前終値は前日比0.86%安だった。JPX日経インデックス400も続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9904億円、売買高は4億6250万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1480と、全体の7割弱を占めた。値上がりは580、変わらずは126だった。

 


業種別株価指数(33業種)は鉱業、精密機器、その他金融業などが下落。上昇は水産・農林業、倉庫・運輸関連業、鉄鋼など。
 
個別では、ファーストリテイリングが大きく値を下げ、ニコンが5%超下げた。任天堂も軟調。いすゞや日野自、日立製作所も売りに押された。レノバが大幅安、ファナック、リクルートやエムスリーなども安い。セラク、ラクスが急落、ラウンドワンの下げも目立つ。
 
半面、住友大阪や太平洋セメが高かった。アドバンテストがしっかり、清水建、大成建、タマホームも買われた。IDOMが急騰、ERIホールディングスも大幅高。このほか、三光合成が商いを伴いながら値を飛ばしている。
 
 
東証2部指数は前日比27.81ポイント安の7766.18ポイントと続落。
出来高は9940万株。値上がり銘柄数は127、値下がり銘柄数は238となった。
 
個別では川本産業、FRACTALE、バリオセキュア、ユーピーアール、DNホールディングスが年初来安値を更新。ゼット、アクロディア、プレミアムウォーターホールディングス、SANEI、省電舎ホールディングスが売られた。
 
一方、まんだらけ、アートスパークホールディングス、川上塗料、ロックペイント、櫻護謨など15銘柄が年初来高値を更新。カーチスホールディングス、パシフィックネット、ツインバード工業、光陽社、バイク王&カンパニーが買われた。

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