259円安、主力株に持ち高調整の売り

29日午前の日経平均株価は反落し、前日比259円30銭(0.89%)安の2万8809円86銭で終えた。下げ幅は一時330円を超えた。きょうは12月末の配当権利落ち日で配当落ち分の37円程度、日経平均は下押しされる。
 
前日の米国株市場でハイテク株が軟調な値動きとなったことを受け、主力株中心に売りがかさむ展開となった。先物主導のインデックス売りの影響もあり、日経平均の下げ幅は一時340円前後まで広がった。中国や香港株などアジア株市場が軟調な値動きになっていることで市場のセンチメントを冷やしており、大納会を目前に機関投資家の持ち高調整の売りも下げを助長しているもよう。ただ、前引けにかけて下値を拾う動きが観測され、日経平均は下げ幅を縮小した。
 
ファストリが年初来安値を付けるなど、値がさ株が売られて相場を下押しした。日本時間29日午前の香港や上海の株式相場下落も重荷となった。市場では「年末高を期待していた投資家の一部が、28日の米式市場で主要指数が高安まちまちだったのに続いて(29日の)中国株相場も下落したのを見て買い持ち高を解消したようだ」(国内証券)との指摘があった。
 
前日に日経平均が約1カ月ぶりに2万9000円を回復したことで、戻り待ちの売りが出やすかった。年末とあって市場参加者も限られるなか、小口の売りでも相場全体に波及して下振れしやすくなっているとの指摘があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに下落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9694億円と1兆円を下回った。売買高は4億214万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は758と、全体の約3割強だった。値上がりは1326、変わらずは92銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)はゴム製品、ガラス・土石製品、電気機器などが下落。海運業、空運業、石油・石炭製品などは上昇した。
 
個別では、断トツの売買代金をこなしているレーザーテックが反落となったほか、東京エレクトロン、アドテストも安い。トヨタも軟調だった。レノバは3営業日ぶりに売買が成立し、前引けは33%安だった。キーエンスへの売りも目立つ。ERIホールディングスが大幅安、新日本科学、Gunosyなども大きく値を下げた。
 
半面、ソフトバンクグループ(SBG)、ANAHDがしっかり、商船三井など海運株も買いが優勢となった。前日急落したアウトソーシングが反発したほか、J.フロント リテイリングも上昇した。インフォコムも買われた。
 
東証2部株価指数は前日比48.58ポイント高の7556.65ポイントと続伸した。
出来高6234万株。値上がり銘柄数は277、値下がり銘柄数は113となった。
 
個別では、上村工業、セメダイン、西部電機、キョウデン、ユニバンスなど7銘柄が年初来高値を更新。Abalance、SECカーボン、児玉化学工業、YE DIGITAL、AIメカテックが買われた。
 
一方、ライフドリンク カンパニー、中北製作所、ネポン、ラオックス、リンコーコーポレーションなど7銘柄が年初来安値を更新。日本フェンオール、湖北工業、ウィル、フジマック、ニチリンが売られた。
 

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